クイーンズ大学の研究者ワン・チュン・ウェイ氏は、「仮想通貨テザーは去年末のビットコイン価格高騰を引き起こしていない」とする論文が発表した。これまで、テザー発行直後にビットコイン価格が上昇するといったレポートが出されていて、テザーに対して価格操作疑惑が出ていた。

「テザー発行量のビットコイン価格への影響」というタイトルの論文の中でウェイ氏は、VARモデル(ベクトル自己回帰モデル)を使って、テザーの価格操作疑惑を検証。テザーの発行量とビットコインの取引量には正の相関関係があるものの、ビットコイン価格の上昇につながっいないと結論づけた。

ウェイ氏は、ビットコイン価格が下落した後にテザーの発行量が増える現象を確認。ただ、この取引量の増加は、ビットコイン価格に直接結びついていないという。また取引量の増加も一時的なもので、5日以内に通常に戻るという。

テザーの価格疑惑をめぐっては、様々なレポートが発表されていた。1月には匿名の分析レポートの中で、「ビットコインの急激な価格上昇のうち大半が、テザーが発行されビットフィネックスのウォレットに着金してから2時間以内に起こっている」という分析があった。また6月にはテキサス大学のジョン・M・グリフィン教授とアミン・シャム氏が、ビットコイン相場が低調な時にテザーでビットコインが購入され相場が押し上げられる傾向があったことを発見したという論文を発表した