テックビューロホールディングスは18日、「COMSA CORE」と呼ぶソフトウェアのベータ版をローンチしたと発表した。COMSA COREは異なるブロックチェーン間でトークンの変換を行うことを目指す。

テックビューロホールディングスは、7月2日にテックビューロから分離した企業だ。テックビューロホールディングスはCOMSAおよびmijinの事業を手掛ける。

テックビューロ本体は仮想通貨取引所Zaifで9月に約70億円相当の仮想通貨流出事件が発生。ユーザーへの補償や事業継続のため、テックビューロは11月にZaif事業をフィスコ仮想通貨取引所へ譲渡した。今後、テックビューロ自体は解散する予定だ

発表資料よれば、COMSA COREは異なるブロックチェーン間でトークンのペッグと制御を行い、それぞれの価値をトークンに変換し、総量をコントロールするソフトウェアだ。今回のテスト版ではイーサリアムとNEMのブロックチェーン間で、トークンの変換を行う。2つのチェーンのテストネット上で、CMS(コムサ)のテストトークンを1対1の割合で変換する。

COMSA COREを使うことで、トークンセール時にイーサリアムとNEMのブロックチェーンのどちらのチェーンで発行されたトークンでも受け付けることを可能にする。これにより、トークン発行者が複数のブロックチェーンを採用することができれば、「トークン流動性やユーザー利便性を飛躍的に向上させることが可能」だとしている。

またテックビューロHDでは、パブリックブロックチェーン上のマスターアカウントと、プライベートブロックチェーン内部の勘定システムとの間でトークン残高をコントロールするソフトウェア「COMSA HUB」を開発中という。COMSA HUBとCOMSA COREが連携することで、プライベートブロックチェーン同士の互換性を持つことも可能となるという。

今後のロードマップについては、2019年夏にCOMSA COREの正式版をリリース。またCOMSA HUBについては2019年春にテスト版をリリースし、同年冬に正式版をリリースする。

テックビューロHDは8月、COMSAの進捗状況について報告。その時は、日本での新規のICOは困難との見方を示し、国内のCOMSAサービスのPRやマーケティングを当面見送るとしていた。