「仮想通貨相場低迷の背景にドル高」=eToroシニアアナリスト ICO換金説には疑問視

 仮想通貨に詳しいeToroのシニアアナリストであるマティ・グリーンスパン氏は14日、クライアント向けのマーケット分析の中で、最近の仮想通貨相場の低迷の背景にあるのはドル高ではないかという見解を示した。これまで最近の仮想通貨相場の下落、とりわけイーサリアムの急落の背景にあるのはイニシャル・コイン・オファリング(ICO)の換金ではないかという見方が出ていた。

 グリーンスパン氏は、14日に新興市場通貨が急落する中でも市場には「安全資産」への逃避姿勢はみられなかったと指摘。ボラティリティーが高まる中でも例えば金の価格は去年1月以来初めて1200ドルを下回ったと解説した。

 (引用元:eToro 「金の価格推移」)

 その上でグリーンスパン氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレを避けるため金融引き締めに舵を切る中、ドル高が進行していることに注目。ドルは基軸通貨であって多くの新興国がその安定した為替レートに頼っており、現状では金やデジタルゴールドと呼ばれるビットコイン(BTC)より価値の保存手段として重宝されているのではないかと分析した。CCNに対してグリーンスパン氏は次のように述べた。

 「普通、ドル高になれば金や原油価格は下がる。先週からドル高が進む中、デジタルゴールドとリアルゴールドは急落している」

 一方、グリーンスパン氏は、最近のイーサリアムの下落の背景に「ICOの現金化による売り圧力」があるのではないかという見解を疑問視。ICOから流出する資金より流入する資金の方がまだ多いのではないかと指摘した。コインデスクによると、今年はICOで143億ドルが調達されていて、これは2016年と2017年の57億ドルの3倍近くだという。

 ICOの売り圧力に関しては、ベンチャーキャピタル(VC)が一斉に売り出すのを受けて今後のイーサリアム(ETH)は2桁ドル台まで下がるだろうという予想も出ている。

参考記事
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