仮想通貨トレジャリー企業ストラテジーは、ユーロ建て株式の新規株式発行を申請した。

同社はビットコイン(BTC)の継続的な買い増し戦略を進める中で、新たな資金調達手段としてこの株式を発行する。

調達資金はBTC購入に充当

マイクロストラテジーは月曜の発表で、ティッカーシンボル「STRE」のもと350万株の株式を発行すると明らかにした。株式売却による収益は、ビットコインの購入および一般事業目的に使用される予定だ。

STRE株は100ユーロ(約115ドル)を基準額とし、年率10%の累積配当を付与する仕組みとなっている。配当は12月31日から四半期ごとに支払われる。

同社によると、このSTRE株はEUおよび英国の適格投資家のみを対象としており、これらの地域の一般投資家への販売・提供は行わない。

ストラテジーによれば、今回のSTRE株式発行においてバークレイズ、モルガン・スタンレー、モエリス、TDセキュリティーズなどが主幹事を務める。

ストラテジーのビジネスモデル

ストラテジー創業者のマイケル・セイラー氏が2020年半ばに導入した同社のビジネスモデルは、株式を発行して資金を調達し、その資金でビットコインを購入するという仕組みだ。このモデルによって同社は上場企業として世界最大のビットコイン保有企業となった。

ストラテジーは現在、合計64万1205BTCを保有しており、取得総額は474億9000万ドルに上る。同社は月曜、11月の初回購入として397BTC(約4560万ドル)を追加取得したことも発表している

模倣するトレジャリー企業が続出

このマイクロストラテジー方式は、他の企業による仮想通貨トレジャリーブームを引き起こした。複数の企業がビットコインやイーサリアム(ETH)を蓄積するために数十億ドル規模の投資資金を集める動きを見せている。

一部のアナリストは、このビジネスモデルが過当競争によって「自壊」する可能性を指摘しており、企業が生き残るためには他社の買収による統合が避けられないとの見方もある。

しかしセイラー氏は先週木曜の投資家向け説明会で、「ストラテジーはM&Aを追求する計画はない」と明言し、「たとえ業績にプラスになるように見えても、合併・買収は行わない」と語った

同氏はさらに、「我々の焦点はデジタルクレジットを販売し、バランスシートを改善し、ビットコインを購入し、それを信用・株式投資家に明確に伝えることだ」と述べた。

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