今年4月のシャペラ・アップグレード以降、ステーキングされたイーサ(ETH)の量は増加し続け、6月には2300万ETHがロックされた。
分析会社ナンセンのデータによると、6月27日時点でステーキングされたETHは合計で2300万ETHに上り(現在の価格で約431億ドル)、現在のETH供給量の約20%を占めている。これに対し、ソラナ(SOL)のステーキング比率は現在70.58%だ。

イーサリアムのブロックチェーンネットワークでは、ステーキングとはトランザクションを検証するプロセスを指す。ネットワークを安全に保つため、ユーザーはネイティブトークンであるETHをロックイン(ステーキング)し、その結果として報酬を得る。
イーサリアムブロックチェーンは4月12日にシャペラ・ハードフォークを完了し、バリデーターがビーコンチェーンからステーキングしたETHを引き出すことを可能にした。出金が可能になった最初の週には、バリデーターが100万ETH以上をアンステーキングした。このアップグレード以降、ETHのステーキング量は増加傾向にある。
アルゴリズム取引プラットフォームCoinRoutesのデイブ・ワイスバーガーCEOは、「シャンハイ・アップグレードにより、ユーザーは自由にステーキングとアンステーキングを行うことが可能になり、リスクが大幅に軽減された。このリスク軽減の結果、ステーキングされたETHが急増し、ネットワークがソラナなどの競合チェーンに追いつきつつある。これはイーサリアムにとって非常に健全な兆候だ」とコインテレグラフに語った。
一方、ETHのステーキングは規制当局の注目を集めている。米国では証券取引委員会(SEC)がステーキングサービスを提供する仮想通貨企業に対する規制を強化しており、その未来は不確定だ。今年2月には、仮想通貨取引所クラーケンがSECと3000万ドルで和解し、米国のクライアント向けステーキングサービスを終了した。SECによれば、このサービスは証券の提供に該当し、取引所は適切なライセンスを取得すべきだった。最近では、SECがコインベースのステーキングプログラムに対しても行動を起こし、証券を提供していたと主張した。
米国はイーサリアムブロックチェーンのノード運営者の多くを抱えており、全バリデーターの約48%を占めている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン