米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)は3月14日、1日の純流入額が1億3200万ドルにとどまり、過去8営業日で最低の水準を記録した。3月13日から80%の大幅な減少となる。
今週は12日に10億5000万ドルにのぼる過去最高の流入額を記録したものの、13日には6億8400万ドル、14日には1億3200万ドルと減少していく結果となった。

3月14日のETFへの資金流入額は3億9000万ドルで、グレースケールのGBTCは2億5700万ドルの流出を見せ、純流入額は1億3200万ドルにとどまった。GBTCからの大幅な流出にもかかわらず、木曜日の純流入額はプラスを保った。
ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストが3億4500万ドルの最大の流入シェアを記録し、他のETFはわずかな流入にとどまった。米国の現物ビットコインETFへの累積純流入額は、取引開始から44日間で120億ドルに迫るものとなっている。
投資家のセンチメントの変化は、ビットコイン価格が6万9000ドルを下回るなど、仮想通貨市場全体の下降トレンドの中で起きている。
ETFの流入減少はBTC価格の変動と相関しているようだ。水曜日の強気な価格動向に続き、BTCは7万3000ドルを超える新たな最高値を記録したが、木曜日には反転した。価格は6万9000ドルまで下落し、足元では6万6000ドル台で取引される中、多額のレバレッジポジションが清算された。コイングラスのデータによると、過去24時間で計6億8214万ドルの清算があった。
市場の専門家は、現在の市場のボラティリティ、規制の不確実性、マクロ経済的要因が投資家を慎重にしていると考えている。現在の下落は、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合にも起因しており、その会合では将来の米国での金利の行方についての手がかりが得られるかもしれない。