スポーツおよびeスポーツファン向けブロックチェーン事業を展開するチリーズ(Chiliz)は、仮想通貨取引所バイナンスの独自ブロックチェーン「バイナンスチェーン」(メインネット)との提携を発表した。これにより、即時支払い、ギフト用プリペイドカード、デジタルサービス向け少額決済などを提供できるという。チリーズが5月17日のプレスリリースで明らかにした。

バイナンスチェーンは、バイナンス独自トークン「バイナンスコイン(BNB)」を発行している独自ブロックチェーン。一方のチリーズは、スポーツ業界向けに独自の仮想通貨チリーズ(CHZ)を発行しているほか、プロチームとそのファンが交流などを行えるブロックチェーン基盤のモバイルアプリ「ソシオス(Socios)」を展開している。バイナンスは、すでに2018年6月にチリーズに投資を行っている

プレスリリースによると、バイナンスチェーンとの統合により、チリーズは、消費者向け製品にブロックチェーン技術を組み込めるようになり、即時支払い、ギフト用プリペイドカード、デジタルサービス向け少額決済などを提供できるという。チリーズCEOのアレックス・ドレイファス氏は、バイナンスチェーンのブロック生成速度の高速さ(1秒)を強調した。

これまでの著名なソシオスのパートナーには、仏サッカーチームの「パリ・サンジェルマンFC」、イタリアの「ユヴェントスFC」がある。ソシオスを利用したチーム公式トークンを発行予定で、チームの今後をめぐる関連投票への投票権を付与するほか、VIPステータスの会員に報酬として提供するという。

またドレイファス氏は、今回の提携によってソシオスがバイナンスの顧客コミュニティへのアクセスを増やすことになると話した。同氏は、世界の35億人の視聴者を代表するスポーツファンによって、ブロックチェーン技術の普及がさらに進むことを期待する。

バイナンスCEOのジャオ・チャンポン氏もこれに同調。次のように述べた。

「スポーツは、ブロックチェーン技術の可能性と有用性を一般的な消費者に教える完璧な手段だ。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版