S&Pグローバルは、デジタル資産およびブロックチェーン関連企業の幅広い銘柄を追跡する新たなベンチマーク指数を発表した。これは、伝統的な金融の中で仮想通貨分野への認識が高まっていることを示すものだ。
S&Pが7日に発表したところによると、トークン化企業ディナリ(Dinari)と共同で設計された「S&Pデジタル・マーケッツ50指数」には、時価総額が3億ドル以上の仮想通貨15種と、時価総額が1億ドル以上のブロックチェーン関連の上場企業35社が含まれる。
構成銘柄はまだ公開されていないが、いずれの構成要素も指数全体の5%を超えないように設定されている。業界の主要企業としては、ビットコインを保有するマイクロストラテジー(Strategy/MSTR)、仮想通貨取引所コインベース(Coinbase/COIN)、ビットコイン採掘企業ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms/RIOT)などが挙げられる。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの最高製品・運用責任者キャメロン・ドリンクウォーター氏は、デジタル資産エコシステムの成長によって仮想通貨が「周縁から世界市場の確立された存在へと移行した」と述べた。
指数そのものは直接投資できるものではないが、市場パフォーマンスを追跡するための主要な指標であり、上場投資信託(ETF)など多くの投資商品に基盤を提供している。
ディナリはこの指数をトークン化した「dShare」と呼ばれる形で発行する計画であり、投資家が直接的なエクスポージャーを得られるようにするという。この投資可能版は2025年末までにローンチされる見込みだ。
指数化は仮想通貨認知の次の波を示す
S&Pが仮想通貨指数に参入したことで、将来的にパッシブETFが「デジタル・マーケッツ50指数」のパフォーマンスを追跡する可能性が生まれた。これは、伝統的なインデックスファンドが株式指数を反映する仕組みに似ている。
たとえば「SPDR S&P 500 ETF」はS&P500指数を追跡し、投資家が単一の金融商品を通じて市場全体へのエクスポージャーを得られるようにしている。
すでにいくつかの仮想通貨インデックスファンドは存在している。ビットワイズ(Bitwise)の「10クリプト・インデックス・ファンド(BITW)」は、時価総額上位のデジタル資産を含む「ビットワイズ10指数」を追跡している。
同様に、ハッシュデックス(Hashdex)のナスダック仮想通貨指数商品(ブラジルのHASH11や米国の「Hashdex Nasdaq Crypto Index US ETF(NCIQ)」など)は、ナスダック仮想通貨指数を追跡し、主要な仮想通貨への分散投資を規制された上場商品を通じて提供している。
同時に、トークン化が変革的な金融技術として認識されつつある。
コインテレグラフの報道によれば、米証券取引委員会(SEC)は、株式をブロックチェーン上でトークン化資産として取引できるようにする枠組みを検討しているとされ、伝統的な証券市場を仮想通貨型インフラへと近づける可能性がある。
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