韓国の仮想通貨資産運用・貸付プラットフォームであるデリオ(Delio)は、「現在預かり中の顧客資産を安全に保護するため」、顧客からの出金手続きを一時停止すると発表した。

この決定は、ハル・インベストでのデジタル資産の入金・出金の停止に伴い、地域内の投資家の混乱が増し、市場の変動が激しくなったことを受けたものだ。デリオによれば、この停止措置は「状況とその余波が解決されるまで」続くという。

発表では、「現在預かり中の顧客資産を安全に保護するため、デリオは2023年6月14日18時30分をもって出金を一時停止せざるを得ない」とのことだ。

デリオは顧客に対し、「この状況に関連する事実と余波を迅速に把握しながら、顧客資産を保護するために最善を尽くす」との立場を表明した。また今後の事実、顧客資産の保護策、その他関連する動向について定期的に発表を通じて情報提供することを約束した。

デリオの発表は、ハル・インベストでの問題が表面化した直後のものだ。6月13日、韓国の利回りプラットフォームであるハル・インベストは、内部検査中に委託業者から提供された情報が虚偽である可能性があり、入金および出金を停止すると発表した。ハル・インベストが直面している課題は、韓国の他のプラットフォームに波及する可能性があり、デリオはすでにこの状況の影響を受けている。

2018年に設立されたデリオは、ウェブサイトのデータによると、ビットコイン(BTC)で約10億ドル、イーサリアム(ETH)で約2億ドル、その他のアルトコインで約81億ドルを保有しているとされる。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン