早期からの仮想通貨開発者として有名なダン・ラリマー氏が新たな動きをしている。

同氏は2016年に仮想通貨を軸にしたSNSである「Steemit」を創設。今年に入ってからは中国資金の後ろだてが噂されている仮想通貨プロジェクトEOSを運営するBlock.One社の最高技術責任者として活動してきた。

ところが長引く相場低迷のあおりをうけ、自身がつくった「Steemit」が今週70%の社員のリストラを発表。またEOSの価格は4月から11月の約半年で90%近く暴落するなど苦境に面している。

そんなラリマー氏が11月28日、メッセンジャーアプリ「テレグラム」における公開メッセージで「新しい仮想通貨をサイドプロジェクトとして展開する計画がある」と明かしたのだ

ブロックチェーン技術者の間では「BM」として知られるラリマー氏が今回構想するのはあくまでも通貨としての役割を果たすための仮想通貨だ。ビットコインのように取引の改ざんが不可で、ブロックチェーン上で分散型アプリ等を動かす機能はないものだという。ラリマー氏が現在取り組む分散型アプリのプラットフォームEOSと対照的だ。

ちなみに史上最大のICOで4400億円を調達したEOSは運営や内部統制の仕組みが批判されており人材流出が続く。イオスを運営する香港法人Block.oneの技術メンバーも辞職しており、ラリマー氏もCTOを辞めるのではと噂されていた。
ラリマー氏は今回構想する仮想通貨を「仮想通貨業界の人々は嫌うだろう」としながら「MonerEOS(モネリオス)」と呼称。匿名通貨であるモネロとEOSをミックスしたものであることを示唆した。

これに対してユーザーの声は冷ややかだ。米掲示板Redditでも批判の声が上がる他、ツイッター上でも辛辣なコメントが飛び交っている。「ラリマー氏はすでに次なるプロジェクトに取り掛かっているみたいだ。<中略>(新たな仮想通貨の構想は)ビットコインみたいに聞こえるけど、どうせまず沢山の資金が必要になるに違いない」(仮想通貨業界の評論家で投資家のWhalePanda氏)

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