ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)は、ソニーのICカード技術を応用した非接触ICカード型の「仮想通貨ハードウェアウォレット技術」を開発した。23日にプレスリリースで発表した。従来型のUSB接続のハードウェアウォレットと異なり、より利便性が高まると、ソニーCSLは述べている。

ソニーCSLは今回の技術開発を機に、今後はデジタルアセットを安全に取引できるハードウェアウォレットの事業化に取り組む。

プレスリリースによれば、今回の技術は仮想通貨の秘密鍵を管理するだけでなく、「ブロックチェーン技術を応用した個人情報管理システムのおいて、ユーザーが個人情報の利用許諾をするために使用する秘密鍵の管理」といった応用も可能だという。

ソニーCSLが開発した仮想通貨ハードウェアウォレットの仕組み

ソニーCSL プレスリリースより

仮想通貨のハードウェアウォレットはLedgerやTrezorといったものがあるが、まだまだ実際に使うユーザーは極一部だ。大手企業のソニーがICカード型の仮想通貨のハードウォレットを出せば、ハードウェアウォレットが一気に拡大する可能性もあるだろう。

ソニーは今年6月、ブロックチェーンの関連特許を米特許商標庁(USPTO)に申請しており、ブロックチェーンやマイニング関連のハードウェアをソニーが構想中だとの観測が浮上していた。