4月3日に一時7300ドルまで高騰したのも束の間だった。ビットコイン(BTC)は6700ドル付近のレジスタンス付近で推移を続けている。

最近ではビットコインと株式市場の相関関係が薄れていくことを示す「デカップリング」が指摘されているが、新型コロナウイルスによる3月のマーケット暴落を予想したアナリストがここに来て「米株は底まで30%さらに下がる」と予想した。本当に株価とデカップリングを果たしてデジタルゴールドとして独自路線を突き進めるのか、ビットコインにとって正念場になるかもしれない。

(出典:Coin360 日本時間4月4日11時45分時点)

米株はさらに30%暴落?

2月の時点で3月のマーケット崩壊を予測していた米ヘッジファンド「サトリファンド」のマネジャーのダン・ナイルズ氏は、クライアント向けのメモの中で、今後米株はさらに30%下落して底をつけると述べた。Yahoo!ファイナンスが4月2日に報じた。

「歴史を見てみれば、1920年代以降で9回マーケットは30%ほど急落している。極めて普通のことだ。10年に1回こうしたことが起きており、毎回みてみると弱気相場の中における上昇というのはある」

ナイルズ氏は、3月末に売りが収まったのは年金ファンドによるリバランシングであって底をつけたからではないとみている。同氏は、3月末の時点からさらに30%下落もあると予想した。

その上でナイルズ氏は、V字回復すると予想する人々について「笑ってしまう」と発言。少なくとも10%の失業率、収束する頃には失業率が20%まで到達するかもしれない状況の中で急速な回復はないと述べた。

「それほど多くの人々が職を失う中で急速な回復などあり得ない。そして、米国だけの話ではない。世界中で問題が起きているんだ」

ビットコイン デカップリングは本当か?

3月のマーケット暴落時、ビットコインと株価の相関関係が注目された。

バイナンスリサーチは3月13日、昨年12月31日から3月12日までのデータをもとにビットコインと米株式指数S&P500との相関が高まっていると指摘。仮想通貨分析のコインメトリックスも3月17日のレポートの中で、ビットコインとS&P500の相関が過去最高を更新した点を指摘している。

ただ、その後、ビットコインと米株にデカップリングが起きているという見方が出ていた。

仮想通貨アナリストのウィリー・ウー氏は、3月19日、ビットコイン、S&P500、金(ゴールド)の値動きを比較し、「ゴールドとBTCは3日前からS&P500からのデカップリングを示唆している」と指摘した