ソラナ(SOL)のネイティブトークンは5月23日、185ドルのレジスタンスを突破できず反落し、1日で10%下落した。現在の価格は167ドル前後となっており、1週間ぶりの安値水準となっている。この動きを受け、一部トレーダーの間では、SOLが142ドルのサポート水準まで再び下落する可能性があるのではないかとの懸念が広がっている。

価格下落にもかかわらず、SOL保有者にとって安心材料となっているのが、ソラナが総ロック価値(TVL)でイーサリアムに次ぐ第2位のネットワークである点だ。TVLは前月比14%増の110億ドルに達しており、特に分散型取引所レイディウムは48%増、ステーキングサービスMarinadeは28%増となった。

ただし、ジュピター、カミノ、ドリフトといった他の主要DAppsでは伸びが鈍化しており、成長の偏りも見られている。

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Blockchains ranked by TVL, USD. Source: DefiLlama

DEX取引高と手数料収益ではイーサリアム超え

ソラナはそのモバイルウォレットとの優れた統合性やWeb3対応の強さを背景に、DEX取引高でイーサリアムを上回る勢いを見せている。DefiLlamaのデータによれば、過去30日間のソラナ上のDEX取引高は948億ドルで、イーサリアムの648億ドルを超えている。

Weekly DEX onchain volumes. Source: DefiLlama

一方で、弱気派はイーサリアムのレイヤー2(L2)におけるDEX取引高の急増(同期間で592億ドル)を指摘しており、イーサリアムのL2エコシステムが勢力を拡大していることは無視できない。

とはいえ、イーサリアムはロールアップ技術により手数料を抑制しているのに対し、ソラナはオンチェーン活動からより多くの手数料収益を得ている。過去30日間の手数料収入は、ソラナが4870万ドル、イーサリアムが3690万ドルとなっており、預かり資産規模に対してソラナが効率よく収益を上げていることがわかる。なお、BNBチェーンは1510万ドルにとどまっている。

投資家心理を重くしている要素のひとつが、6月から8月にかけて予定されている約355万SOL(約6億ドル相当)のロック解除である。多くは破綻したFTXおよびアラメダの財産管理下にあり、取得価格は64ドル程度とされる。これが市場で売却された場合、上値が重くなる可能性が高い。

ソラナのバリデーターには年8%という高い報酬がある一方で、トークンの年間供給増加率は5.2%とされており、ステーキング利回りではステーブルコインを活用したDAppsの方が高水準となるケースもある。

MEV問題とミームコインの衰退にも懸念

ソラナネットワークは高速処理能力を持つが、それと引き換えに最大抽出可能価値(MEV)をめぐる問題も抱えている。バリデーターがトランザクションの順番を操作できることで、フロントランニングやサンドイッチ攻撃が可能になり、一般トレーダーにとって不利な状況を生む。パラダイムの研究者ダン・ロビンソン氏は、「MEVはソラナ最大の問題だ」と警告する

さらに、ソラナ基盤のミームコインへの関心も急速に冷え込んでいる。過去7日間で、オフィシャル・トランプ(TRUMP)が24%下落、ファートコインとPOPCATが20%下落、パジー・ペンギンズ(PENGU)は17%下落しており、DEX上での取引活発の低下がSOL価格にさらなる下押し圧力をかけかねない。

このような懸念材料があるが、ソラナの総預かり資産と取引量はアルトコイン市場全体の中では高水準を維持しており、目先で他の主要銘柄に対して劣後する兆しは見られていない。しかしながら、今後数カ月にわたって続くロック解除スケジュールを考慮すれば、SOLが再び200ドルの大台を回復する可能性は、現時点では大きく後退したと言えるだろう。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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