自力で富を築いた世界中の資産家は、富のほとんどを相続によって得た資産家よりも、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨に投資する可能性が高いと思われることが、新しい調査で示唆されている。

富の情報に特化した調査スタートアップのウェルスXは今週、世界の富裕層が行う仮想通貨投資の特性に関する新たな報告書を公表した。

この報告書は純資産500万ドル以上の富裕層について調査したもので、対象者の中には、職業として仮想通貨業界に携わっている個人や、この分野に一般的な関心を持っている個人が含まれている。

報告書は、ウェルスXが独自データベース用に収集したデータに基づいて作成されており、22年1月に集めた富裕層に関する情報や調査結果なども反映されている。特に、個人資産総額を統計的に推定する富裕層モデルを分析し、世界および上位70の経済国と200の都市のそれぞれについて、富と投資可能資産のレベル別に人口規模を推定していると、報告書は指摘している。

ウェルスXの調査結果によれば、富裕層の仮想通貨起業家のうち94%もが自分自身の力で富を築いており、純粋に相続に頼った者はいなかった。

仮想通貨に一般的な関心を持つ人たちの中では、90%近くが自力で富を築き、0.5%が相続に頼ったと、報告書は指摘する。また、富裕層全般の大部分(84%)が、自らの力で富を築いたことにも言及している。

Source: Wealth-X

「自力で富を築いた富裕層は、他の資産クラスよりもリスクや価値の変動が大きい、仮想通貨などの資産への投資をより受け入れやすい可能性が高いように思われることを、データは示している」と、ウェルスXのアナリストは報告書で指摘した。

「彼らの富は仮想通貨を通して生み出されたことを考えれば、仮想通貨の創業者や投資家の富の源として相続が果たした役割はほとんどないのも、驚くことではない」と、アナリストは付け加えている。