米国証券取引委員会(SEC)は、ファイルコインのネイティブトークンであるFILが証券であると考えているようだ。仮想通貨運用会社グレイスケール・インベストメンツが5月17日に明らかにした。

グレイスケールは4月14日に、FILトークンに間接的なエクスポージャーを提供するファイルコイン投資信託製品を立ち上げるための申請を規制当局に提出した。SECのスタッフから5月16日にコメントが寄せられ、SECはFILが「連邦法に基づく証券の定義を満たしている」と警告。トラスト製品の申請を取り下げるよう求めたという。

グレイスケールは、自社の見解ではファイルコインは証券ではなく、その理由をSECに説明する予定だ。

「グレイスケールは、FILが連邦証券法に基づく証券ではないと考えており、SECスタッフに対して、グレイスケールの立場の法的根拠を説明する迅速な回答を行う予定である」

グレイスケールは、SECが説明を受け入れるかどうかを「予測できない」と述べ、投資信託の登録について「便宜を求める」かもしれないとしている。また、投資信託を完全に解散せざるを得なくなるかもしれないという。

これは、監視当局が仮想通貨製品に対する取り締まりを続ける中での最新情報であり、最近では米国のいくつかの仮想通貨取引所に対して厳しい措置がとられている。

2月9日には、SECが米国の仮想通貨取引所クラーケンに対して「未登録の証券を販売している」として罰金を科し、同社のステーキング・アズ・ア・サービス・プログラムを停止するよう命じた。さらに3月22日には、米国最大の仮想通貨取引所であるコインベースが、証券法違反の可能性があるとして、規制当局からウェルズ・ノーティス(法的文書で、通常は執行措置の前段階となるもの)を受け取った。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン