米国証券取引委員会(SEC)は3月4日、資産運用大手ブラックロックとフィデリティのイーサリアム現物ETFの承認可否を見送ると発表した。

SECは2024年1月にブラックロックとフィデリティのイーサリアム現物ETF申請に関する決定を初めて延期。今回で二度目の判断延期となる。

SECは最終決定を下す前に最大3回まで決定を延期することができる。

SECの延期決定に関して、市場のコメンテーターやETFアナリストはSECがETFの承認または却下を決定するのは5月の最終期限が近づいているからだと冷静な見方を示した。2月7日のXへの投稿でブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏はヴァンエックのイーサリアム現物ETFの審査最終期限である5月23日が「唯一重要な日付」になると強調した。

May 23 is the “only date that matters” for Ethereum ETF applications. Source: James Seyffart on X

イーサリアムの価格はイーサリアム現物ETFの承認に対する市場の熱意に後押しされている。先月は56.7%の急騰となった。

SECの延期決定の発表がイーサリアムの価格に影響を与えることはなくETHは13%の上昇を今週記録し、記事執筆時点で3792ドル(約56万円)で取引されている。

一方で、イーサリアム現物ETFの承認がビットコイン現物ETFの承認ほど大きな重要性を持つわけではないという意見が出ている。

ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、同僚のセイファート氏と共に近くイーサリアム現物ETFの承認に関する正式な見解を出すとしたが、未承認のファンドを「ビットコインファンドに比べれば取るに足らないもの」と表現した。

Source: Eric Balchunas on X