経験豊かな専門家たちが率いる海運業界のスタートアップ企業が、世界中の2700万個のコンテナをリアルタイムで追跡、記録する世界初のブロックチェーン・プラットフォームを開発している。
ブロックシッピングによると、グローバル・シェアード・コンテナ・プラットフォーム(GSCP)と呼ばれる同社のソリューションは、サプライチェーン全体の企業それぞれに大幅なコスト削減をもたらし、海運業による環境に対する負担を劇的に減少する。海運市場における甚大な非効率性に対処するのに欠かせない能力を備えているという。
ブロックシッピングは、海運業界が「極めて価値のある」セクターであるにもかかわらず、安全上の脅威、設備過剰、厳しくなり続ける環境政策に、長年にわたり悩まされてきたと述べ、さらに、一部の問題は数十年にわたり未解決のままであることを指摘している。
北欧の企業であるブロックシッピングは、今後3~4年のうちに、1600万個の輸送コンテナに相当する市場カバー率60%を達成し、同社のユーティリティトークンが海運業で運営する企業間の基準の通貨になることを目指している。
見積もり
ブロックシッピングは、GSCPが主流になった場合、同業界が年間57億ドルを節約できるという試算が、各企業がこの技術を採用するよう動機付けられると考えている。それは、コンテナの過不足を調節することを容易にする、GSCPにより可能となる「スマーター・ハンドリング」を通じて達成できる。ブロックシッピングのホワイトペーパーは、リアルタイム追跡センサーを取り付け、正確な位置データを取得することで、輸送業者がコンテナ船のサイズを最大20%縮小することができることを示す研究を引用している。
同社はさらに、どの時点においても(500万個に相当する)世界中のコンテナの5分の1が行方不明となっていることを主張している。さらに厄介なことに、コンテナが空であるのか荷物が入っているのかの情報を集めることが難しい場合がある。つまり、列車やトラックは、空の金属製の箱を輸送することで、あまりにも頻繁に時間や燃料を無駄にしているということだ。
言うまでもなく、そのことはGSCPの環境面での利益が非常に大きいと証明しうる。同様に北欧に拠点を置くコンサルタント会社であるオプシアナの分析によると、GSCPを用いることで、世界の年間の二酸化炭素(CO2)排出量を460万トン削減し、窒素酸化物(NOx)排出量を4900トン削減できる可能性があるという。
重要な提携の発表
これからの数週間でブロックシッピングは、同社のGSCPプラットフォーム開発を支援するさまざまな技術パートナーとの3~4件の提携契約を発表する予定だ。ブロックシッピングは、Dai(ダイ)ステイブルコインを開発したMakerDAO(メーカーダオ)との提携を発表した。この提携は、GSCPプラットフォームにおいて常に安定性が求められるコンテナ・プラットフォーム・トークン(CPT)と呼ばれる参加者間の清算・決済トークンに特に重点を置いている。この提携は、GSCPプラットフォームを運営するのにメーカーダオの実証済みのダイ・ステイブルコイン・システムを活用することで、ブロックシッピングのGSCPプラットフォームの開発と利用可能性を加速すると期待されている。
メーカーダオのルーン・クリステンセンCEOは、GSCPプラットフォームの運営に、ダイ・ステイブルコイン・システムを使用することで、ブロックシッピングにとっての数多くの潜在的な利点があると指摘する。ルーン・クリステンセン氏は、共同プレスリリースで以下のように述べている。
「コンテナ輸送業に改革をもたらすための最良の解決法の開発において、ブロックシッピングと提携するのを楽しみにしている。この業界におけるブロックシッピングのソリューションは、より長期的に『ダイに支えられる』ようになる可能性がある。我々は、当社のステイブルコイン・システムがブロックシッピングのGSCPプラットフォームのようなサプライチェーンのプロジェクトに最適なようにデザインされていることを示すことに意欲的だ」
業界の大きな関心
ブロックシッピングは、最初の顧客が19年の第1四半期に同社のポータルを使用できるようになると述べている。同社は今年、同プラットフォームの設計とデータの追加を行い、スマートコントラクトの開発と試験実施への道を開いていく。
ブロックシッピングは、2種類のトークンを提供する予定だ。コンテナ・プラットフォーム・トークン(CPT)として知られる最初のトークンは、米ドルに連動され、清算・決済取引に使用されることになる。一方、コンテナ・クリプト・コイン(CCC)は、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)に向けてイーサリアム・ブロックチェーン上に発行される。CPTの使用例には、コンテナの陸上輸送に関わる手数料やコンテナの修理・サービスに関連する経費が含まれる。
ブロックシッピングによると、GSCPプラットフォームは最初のうちはデンマーク海事財団と個人投資家により資金援助を受けてきたが、エコシステムの「開発と採用をさらに加速する」ためにICOが実施しているという。
同社の最高責任者であるピーター・ルドヴィクセン氏は、コインテレグラフに対し以下のように述べた。
「従来、海運業界は保守的傾向があるとして知られているが、GSCPプロジェクトが発表されてから当社が受けた反応は、これまでのような新しいビジネスアイデアに対する同業界の抵抗とはほど遠いものだ。コンテナ輸送業界のあらゆる分野における重要な企業による途切れのない一連の前向きな対話が見られている」
「大変光栄なことに、数日前、世界的コンテナ輸送業者が当社の最初の顧客としてGSCPプラットフォームに加入することが確定した。この会社は、世界のランキングで10~20位に入る輸送業者であり、当社の顧客諮問機関に参加することも確約した」
ブロックシッピングのICOは14日に開始となる。
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