時事通信読売新聞など複数のメディアは、政府が金融庁長官に氷見野良三・国際金融審議官を充てる人事を固めたと報じた。氷見野氏は日本人初の金融安定理事会(FSB)の常設委員会議長を務めた国際派。過去には仮想通貨(暗号資産)についても言及している。

現在の金融庁長官は遠藤俊英氏が務めているが、報道によれば、近いうちに氷見野新長官の人事が発令される見通しという。

氷見野氏は昨年9月、金融庁が開催した仮想通貨の監督ラウンドテーブルでフェイスブックの仮想通貨リブラに言及。リブラの登場が「規制当局や中央銀行を目覚めさせる」と発言している

「目覚まし時計がなった時にどうするか?私はスヌーズボタンを押す。しかし、これは眠れる時間が数分伸びるだけだ。リブラでも同様のことが言えるだろう。リブラの目覚ましは規制当局や中央銀行の目を開かせ、彼らが直面する問題に対峙させようとしている。そして他にも多くの時計が次に鳴るのを待っているかもしれない」

氷見野氏は、その上で金融庁をはじめとする規制当局が、リブラのようなグローバルな新しい決済手段を監督するための新しい組織や取り組みが必要だと述べていた。

仮想通貨を所管する金融庁のトップに氷見野氏が就任すれば、仮想通貨やステーブルコインを巡る国際的な規制についても積極的な活動をするかもしれない。