ロシア国立知的財産取引対応センター(IPチェーン)は、キルギスの特許局(キルギス・パテント)向けに、特許記録をデジタル化しブロックチェーンを使ったデータベースを作成する計画だ。タス通信が12日に報じた。

 IPチェーン協会のアンドリュー・クリチェフスキー会長によると、ロシアのカリーニングラード州で開催された「IPクォーラム(Quorum)」会議で、協会とキルギス・パテントが契約を締結した。報道によれば、これが協会のテクノロジーがロシア国外で適用される初めての例となる。クリチェフスキー会長は語った。

「キルギス・パテントと契約を交わした。これは私たちにとって非常に重要だ。キルギス・パテントの基盤のもとに、一種の理想的な特許局をつくるというパイロットプロジェクトを展開することになる。最新のテクノロジーを適用して特許記録をデジタル化し、データベースのアーキテクチャーを構築する予定だ」

 IPチェーンは、スコルコボ財団とロシア特許機関の主導で創設された非営利組織だ。協会のウェブサイトによれば、ブロックチェーンに基づいて知的財産権の所有者間における標準の設定及び技術の開発に重点的に取り組んでいる。

 世界中の政府機関は、特にデータの保管と情報の保護に関連して、徐々にブロックチェーン技術を受け入れている。最近ではUAE政府が、文書通知に費やす時間やコスト、労力の削減するのを目標に「ブロックチェーン戦略2021」を発表している。