ロシアがビットコイン(BTC)および仮想通貨マイニングにおいて、現在世界で第2位の国になったようだ。米国は引き続きリーダーの地位を維持しているが、同国における仮想通貨に関する明確な規制の欠如が市場分布の変化をもたらす可能性がある。
露紙『コメルサント』によると、仮想通貨マイニングのコロケーションサービスを提供するビットリバーは、今年の第1四半期にロシア連邦が1ギガワット(GW)のマイニングパワーで世界第2位の地位を獲得したとのべている。
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米国は現在3〜4 GWのマイニング能力を持ち続けて首位に立っている(「グローバルビットコインマイニングシェア」調べ)。他のトップ10にランクインしている国々は湾岸諸国が700メガワット(MW)、カナダが400 MW、マレーシアが300 MW、アルゼンチンが135 MW、アイスランドが120 MW、パラグアイが100〜125 MW、カザフスタンが100 MW、アイルランドが90 MWだ。
2021年末時点ではロシアはビットコインマイニング能力で米国およびカザフスタンを抜いて仮想通貨マイニングで第3位にランクされていた。2022年1月に同国は第5位にランクされていた。(ケンブリッジ・センター・フォー・オルタナティブ・ファイナンスよるデータ)
ちなみにビットコインマイニングとは、ビットコインネットワーク上で取引がデジタル的に検証され、ブロックチェーン台帳に追加されるプロセスである。これは複雑なハッシュ関数のパズルを解くことによって取引のブロックを検証し、分散型ブロックチェーン台帳に記帳することで行われる。
ビットリバーの専門家は、ロシアのマイニング能力の上昇傾向をカザフスタンでのマイニング活動への制限と中国での電力不足が原因であるとしている。(2023年2月6日、カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は、カザフスタンで仮想通貨マイニングを規制するデジタル資産に関する法律に署名した。この法律の主要部分は2023年4月1日に施行される予定だ。