米リップル社CTOのデービット・シュワルツ氏はこのほど、銀行がブリッジ通貨として仮想通貨(暗号資産)XRPを採用することに消極的である理由をツイッターで議論した

XRPは送金手数料や送金時間など、国際送金の課題解決を図ることを目的としている。XRPは通貨と通貨の橋渡し(ブリッジ)として機能することで安価な国際送金を可能にすることを目指している。しかし、世界の銀行への導入が進んでいない。

シュワルツ氏は、リップルが直面している一連の障害が、銀行がクロスボーダー取引にXRPを使うことに消極的になっている原因だと説明した。

具体的に「規制上の不確実性、ラストマイル問題、既存パートナーとの問題」などが課題となっているという。

シュワルツ氏はさらに銀行がXRPの大規模採用に消極的であるもう一つの理由として、XRPが非常に新しい製品であるため、一般に受け入れられるにはさらに時間がかかるだろうと指摘した。

ビットコインやイーサリアムが順調に価格を上げる中で、2020年のXRPは低調な価格推移となっている、XRPは年間で18.6%下落しており、2017年末の過去最高値から90%も落ち込んでいる。バイナンスの第2四半期レポートによれば、バイナンスではXRPは、5番目にパフォーマンスが悪い仮想通貨であることが明らかになった。

さらに最近ビットコインの上昇の要因と考えられる決済大手ペイパルの対応通貨にもXRPは含まれていなかった。

リップルは現在、オーストラリアで「PayID」ブランドの使用に関して著作権関連の訴訟にも直面している。オーストラリアの銀行コンソーシアム「NPPオーストラリア」がすでに「PayID」という名称を使用しており、知的財産権を侵害したと主張している。問題となっているのは「Pay」と「ID」の間にスペースがあるかないかだ。NPPAはネットワークブランドとして「Pay ID」を2017年3月に取得。2017年10月には「PayID」というスペースがない商標も申請している。しかしこのスペースなしのものは2018年4月に失効している。

また、直近では、リップルの主要な銀行パートナーの1つであるサンタンデールが、リップルの国際決済ネットワークであるOne Pay FXの採用に関して懸念を表明している

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン