リップルの会長兼共同創設者であるクリス・ラーセン氏は、ビットコインのマイニングによるエネルギー問題を解決するには、ビットコインがコードを変え、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)コンセンサスから変更するべきだと主張している

このような変更はビットコインマイナーからの反対に直面するかもしれないが、最終的に上場マイニング企業の株価を大幅に押し上げる事になるだろうともラーセン氏は主張している。

PoWは、ブロックチェーンのビットコイン(BTC)トランザクションのためのコンセンサスアルゴリズムだ。ビットコインネットワークはこれによってセキュアで信頼できるものとなっているが、BTCマイニングに必要なエネルギー消費量は大きな議論を引き起こしている。

「ビットコインのコードを、他のほとんどすべての主要な仮想通貨のプロトコルで使われているような低エネルギーなコンセンサスアルゴリズムに変更する必要があるということだ。たとえば、ビットコインは年間約1200万戸の家の電力を消費するが、ほかの方法ならばそれを100戸以下にすることができる」

イーサリアムは既にプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に切り替える途中である。ラーセン氏は、これによりビットコインが業界の中での「異常値」になってしまうだろうと指摘する。

ラーセン氏はビットコインマイニング企業がこのような変更に反対するだろうと予想している。

しかし、同氏はブロック報酬から「1日あたり900BTC」を公平に分配するソリューションを提案している。この提案では「2140年まで約210万のビットコインが分配される」ことになるという。

BTCのエネルギー問題に対する「最も破壊的ではない」ソリューションは、「既存のマイナーの現在のハッシュレートのスナップショットを取り、その次にハッシュパワーベースでマイナーに報酬を与える」ことだと述べている。

「既存のマイナーは、追加のエネルギーを消費したり、マイニングリグに追加の投資する必要はなしに、将来のビットコイン報酬に対する権利を持つことになる」

ラーセン氏は、このソリューショならば、マイナーに「追加の経済的利益」を与え、より少ない運用コストで収入を得ることができるだろうと説明している。

「ビットコインコミュニティ全体でコンセンサスを得て、この計画を作るプロセスには時間が掛かるだろうが、そのメリットはリスクを大きく上回るだろう」と結論付けている。