フィンテック企業「レボリュート(Revolut)」は、オーストラリアの顧客向けに国際送金に特化したビジネスアカウントを立ち上げた。同社は現在、オーストラリアで銀行ライセンスを取得するための手続きを進めているという。

ロンドンを拠点とする同社は、欧州とオーストラリアの顧客向けに各種法定通貨決済サービスを提供しており、ビットコイン(BTC)、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)をはじめとする複数の仮想通貨の売買サービスも提供している。また、一部地域では仮想通貨のステーキングにも対応している。

オーストラリアメディアの「オーストラリアン」に対し、レボリュートのオーストラリア部門CEOマット・バクスビー氏は、「人々が一つのアプリやプラットフォームで自分たちの金融生活を一元管理できるようにすることが当社の主要な目標であり、銀行ライセンス取得がその鍵となる」と述べた。

「銀行ライセンスは今後も当社の計画において重要な位置を占める。その規制基準に則って運営することで、顧客に長期的な信頼を提供し、顧客から求められる製品を提供できる。現在、その手続きを進めており、全体的な計画の重要な一部である」

今週、同社は複数通貨対応のビジネスアカウントを開始し、顧客は1か月あたり最大7万5000豪ドル(約685万円)相当の外貨両替が可能となった。新たなアカウントには、物理カードとデジタルカードが付属し、リアルタイムの支出報告が可能で、複数のユーザーが管理できる。

レボリュート・ビジネスのジェネラルマネージャー、ジェームズ・ギブソン氏によれば、同社はオーストラリアの中小企業から国際送金ソリューションに対する需要が高まっていることを確認している。同社はヨーロッパで約10万のビジネス顧客を抱えている。「多くの顧客から、海外でビジネスを行うためのソリューションが欲しいという声を聞く。また、ヨーロッパの顧客がオーストラリアの子会社を持っていたり、その逆のケースも多いため、この新サービスは大きな反響を呼ぶと考えている」とギブソン氏は語った。

今回の新サービスは、オーストラリアで既に提供している個人向けアカウントに加えたもので、従来の金融サービスや国際送金に加え、仮想通貨や株式、商品投資へのアクセスも提供している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン