ロシア連邦議会下院は2019年3月に仮想通貨に関する法案を採択する予定だ。また、原油に裏付けられた仮想通貨についての提案も行われる見込みだという。ロシアのPrimeが21日に報じた

仮想通貨法案を採択

下院の経済政策委員会メンバーのオレグ・ニコライェフ氏によると、法案の作成は最終段階にあるという。 法案が採択されれば、ロシアにおける仮想通貨とブロックチェーン技術の開発に良い影響を与えるだろうと経済界や専門家コミュニティは期待を寄せているそうだ。

「原油仮想通貨」

また元ロシア連邦エネルギー省大臣のイーゴリ・ユスフォフ氏が起案している「原油・仮想通貨」の開発も実現に一歩近づくという。同プロジェクトのロードマップは既にほとんど完成しているという。

ユスフォフ氏は次のように話したという。

「エネルギー市場に仮想通貨を使った決済システムを導入することで、準備金で裏付けられていない通貨を使う時に発生するコストである為替レートの予測不能性、為替の手数料、取引制限などを回避できる。(中略)このプロジェクトはロシアを含むOPEC諸国に最大の利益をもたらし、石油とガスの輸出を増やすことができるだろう」

また、CIS諸国経済同盟(ソ連を構成していた15カ国のうちバルト3国を除く12カ国)の枠組みの中で始めるのが良いのではという問いに対してユスフォフ氏は次のように話した。

「経済制裁の文脈では、CIS諸国連合の枠組みの中で、エネルギー生産国(ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタン)と消費国(ベラルーシ、ウクライナ)双方を含んだ形でプロジェクトを立ち上げるのが効率的だろう。(中略)原油仮想通貨の共通基盤を構築することは、積極的な統合のための強力な基盤作りとなり得る。このポテンシャルは計り知れない。」

さらに原油仮想通貨の開発がドルの影響力を弱める考えられることに対して、反発が見込まれるのではないかという質問に対して、「何かしらの抵抗は常に存在しているし、仮想通貨のポテンシャルが世界レベルで既に評価されているため前に進むしかない」という見解を示したという。

翻訳者 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。