コインシェアーズが31日に発表した新しいレポートで、ビットコイン(BTC)マイニングネットワークが2021年に42メガトン(1Mt=100万トン)の二酸化炭素(CO2)を排出したと推定した。この数字は、同年における世界のCO2総排出量49,360Mtの0.08%未満に相当する。

コインシェアーズは、世界規模でのビットコインネットワークの効率性、エネルギー使用量、ハードウェア等に関する様々な試算を用いて、この数字を算出した。

ただ、同報告書では、ビットコインネットワークの総電力消費量を89テラワット時(TWh)と推定しており、これはケンブリッジ大学などの機関が発表した推定値よりもはるかに低い。特に、ビットコインネットワークのハッシュレートが過去最高を記録していることを考えると、コインシェアーズの推定値は低いと言えるかもしれない。とはいえ、電力消費量だけでは、ビットコインネットワークの環境への影響を示す真の意味での指標とは言えない。世界のCO2排出は、まず自家用車など、さまざまな側面からもたらされるからだ。

ビットコインマイニングは環境に悪影響だとの懸念がある。例えば、イーロン・マスク氏のようなインフルエンサーは、エネルギー使用に関する懸念から、過去にビットコインをビジネス用途に採用することを取りやめた。コインシェアーズのレポートによると、ビットコインのマイニング活動の約60%が化石燃料に由来していると主張するが、この指標をわずか25%とする人もいる。しかし、この報告書の主張が正確であれば、ビットコインの全体的な環境への影響は、世界的に見れば無視できないものであることを示している。