ビットコイン(BTC)などのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)仮想通貨(暗号資産)によるエネルギー需要の高まりは、熱心に議論されるホットトピックだ。しかし、ケンブリッジ大学による第3回グローバル暗号資産ベンチマーク調査によれば、仮想通貨マイナーの76%がエネルギーミックスの一部として再生可能エネルギー源から電力を使っている。

この調査では、ビットコイン、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)などを含むPoW仮想通貨によって消費される総エネルギーの39%以上が再生可能エネルギー源からのものであることがわかった。

これは、前回の第2回調査とは対照的だ。この時の調査では、仮想通貨マイニングに消費される総エネルギーの28%のみが再生可能エネルギーのものという結果だった。2018年には、マイナーの60%がエネルギーミックスの一部として再生可能エネルギー源を使っていた。

最新の研究によると、水力発電がマイナーにとって最も一般的なエネルギー源だ。マイナーの62%が水力発電を使用している。石炭と天然ガスをエネルギー源とするのは、それぞれマイナーの38%と36%となっており、2番目と3番目の地位を占めている。

風力、石油、太陽エネルギーもまた、仮想通貨マイナーにとっては一般的なエネルギー源である

レポートではさらに、マイナーのエネルギー消費を地域ごとに分類している、アジア太平洋、欧州、ラテンアメリカ、北米、のマイナーは、石炭、天然ガス、風力、石油などのほかのエネルギー源による電力と比較して、ほぼ同じ割合の水力発電を使用している点に注目している。

石炭を使ったエネルギーは、アジア太平洋地域で最も一般的なエネルギー源であり、水力発電とほぼ同じ電力をマイナーに提供している。ラテンアメリカのマイナーは、仮想通貨をマイニングするために石炭火力を使用していない。

また、アジア太平洋地域のマイナーがビットコインハッシュパワーの約77%を提供しているが、再生可能エネルギー源を使っている割合が最も少ないとも指摘されている。北米地域のマイナーはハッシュパワー全体の8%を占めているだけだが、マイニングで消費されるエネルギー源の63%は再生可能エネルギーだ。欧州は北米に次いだ地位にあり、仮想通貨マイニングの約30%で再生可能エネルギーが使われている。欧州は、世界のビットコインハッシュパワーの約10%を占めている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン