ポイント

・8.1万ドル台で小さなダブルボトム形成し小反発

・CME先物窓埋めで反発一服、下げ止まるが、戻りも鈍い

・ストラテジー社が今年最大の追加購入も評価分かれる

・ラリー・フィンク氏、ドルの準備通貨の地位をBTCが脅かす

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場はもみ合い推移。

8.1万ドル(約1215万円)台で小さなダブルボトムを形成し、先週末からの下げに一服感が見られたが、戻りも8.3万ドル(約1245万円)台までで、まだ方向感は出ていない。

BTCは3月11日の安値7.6万ドル台から8.8万ドル台後半まで反発し、一旦底値固めが完了したかに思えたが、昨年11月からのダブルトップのネックラインである8.9万ドルに上値を抑えられると、先週末のオプションカットやCME先物期日といったテクニカルな要因に加え、スタグフレーション懸念から金曜日の米株が値を崩す中、8.1万ドル台に値を落とした。

土曜日から日曜日にかけて8.3万ドル台に値を戻したが、トランプ大統領が輸入自動車の値上げを気にしないとし、またウクライナ和平の難航も伝えられる中、じりじりと値を落とした。

更に、昨日朝方、同大統領が4月2日予定の相互関税は全ての国が対象とコメントすると日本株も大きく値を下げる中、BTCは8.1万ドル近くに値を下げた。

ところが3月18日の安値になんとかサポートされると、欧州時間には小さなダブルボトムを形成し反発。ストラテジー社が19億ドルで2.2万BTCを追加購入、またブラックロックのラリー・フィンクCEOの「BTCがドルの外貨準備の地位を脅かしかねない」というコメントが伝わると8.3万ドル台まで値を伸ばした。

米株先物が値を下げる中、BTCは8.1万ドル台に反落したが、安寄りした米株が反発すると、BTCは8.4万ドル近くまで急反発した。

しかし、この水準で朝方明けたCME先物の窓埋めが完了すると、8.2万ドル台でもみ合い推移を続けている。

本日のBTC相場

続きはこちら

著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。