著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
ポイント
・今朝方28,000ドル乗せ
・9月初の1回目ブラックロックETF申請延期前の水準に戻す
・米株先物高寄りによるリスクオンで政府閉鎖回避に上昇で反応
・一目で3役好転の買いサイン、利上げ打ち止めの可能性を織り込みに行く動きか
昨日のBTC相場
週末のBTC相場は上昇。
27,000ドル(約405万円)台で値固めに成功すると、今朝方28,000ドル(約420万円)にタッチした。
BTCは10月1日から米政府が閉鎖された場合の景気減速への懸念もあり、原油価格や米長期金利が低下する中、金曜日の未明にかけて27,000ドル乗せに成功した。
その後、政府閉鎖に先んじて10月中旬に第2回目の回答期日を迎える‘ブラックロックらの現物ETF申請の判断をSECが延期したが、BTCは金曜日に期日を迎えるオプションのストライクの影響もあってか今回は下げ渋った。
午後に入りデリビットのオプション期日を通過すると、BTCはじりじりと値を下げ始め、PCEコアデフレーターが若干弱く、ミシガン大消費者信頼感指数が若干強めに出るなど、まちまちな数字が出る中、一時27,000ドルを割り込んだ。
しかし、ウィリアムズNY連銀総裁が講演原稿で利上げはピークに達した可能性を示唆、またビットワイズが週明けにもETHの先物ETFを開始すると発表したこともあり、BTCは27,000ドル台を回復した。
更に日曜日早朝(現地時間では9月30日午後)、米下院が45日間のつなぎ予算を可決、政府閉鎖回避が伝わるとBTCはやや強含んだ。
閉鎖回避はリスクオン要因だが、閉鎖懸念が浮上した際に景気減速要因としてBTCが買われた経緯もあり、BTCはこのニュースにあまり反応しきれていなかったが、週明けの先物市場がオープン、米株先物が上昇して始まると、BTCは一気に28,000ドル乗せに成功。
一方で、閉鎖解除で1割台に低下していた11月利上げの織り込みが3割台に回復、米債先物も下落(金利上昇)する中、8月29日に付けた戻り高値付近で上値を押さえられている。