著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・25,000ドル回復

・スイス中銀のCS支援でリスクオン

・ECB利上げで動揺するも、民間11行によるファーストリパブリック銀救済でリスクオン

・ETHのアップデート予定日が4月12日に決定

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は底堅い展開。

一時24,000ドル(約320万円)を割り込んだが、25,000ドル(約335万円)近辺に値を戻している。

火曜日のCPI後に26,000ドル(約350万円)台に乗せるも失速、25,000ドル(約335万円)を挟んでのもみ合い推移を続けていたが、一昨日、クレディスイス(CS)の筆頭株主サウジ国立銀行が同行への追加支援を否定したことで同社株が急落、リスクオフの流れの中でBTCは一時24,000ドルを割り込んだ。

しかしCSの求めに応じてスイス中銀(SNB)が同行への支援を表明するとBTCは切り返し、SNBがCSに500億フラン(約7兆円)の貸出を表明するとリスクオンの流れからBTCはじりじりと値を戻し、25,000ドル台を回復した。

こうした金融不安が欧州に飛び火している状況にもかかわらずECB理事会が事前予想通り50bp利上げすると、失望感からユーロや欧州株が売られ、続いてオープンした米株市場では既に先週末から7割下げていたファーストリパブリック銀行株が、更に前日の引けから3割下げて始まるなど、リスクオフの流れの中でBTCは上値を抑えられた。

しかしJPモルガンとモルガンスタンレーなどが同行支援に向けて協議していると伝わり、大手11行が同行に300億ドル預金を置く救済策が固まると、リスクオンの流れの中で、BTCは25,000ドル台に回復している。

本日のBTC相場

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