パイス・ネットワークのネイティブトークンであるPYTHが急騰した。同プロジェクトが米商務省から経済データをオンチェーンで検証・配信する役割を担うことが発表され、ブロックチェーン技術が公式な政府プロセスに組み込まれたことが好感された。

コインマーケットキャップによれば、PYTHトークンは一時0.20ドルをわずかに超え、日中で70%以上の上昇を記録した。その後0.19ドル弱で取引されているものの、依然として約62%高となっている。

この上昇により、PYTHは2月以来の高値を更新し、時価総額は10億ドルを突破。取引量は過去24時間で2700%以上急増した。

PYTHの価格推移 Source: CoinMarketCap

商務省の発表によれば、四半期ごとのGDPデータはビットコイン、イーサリアム、ソラナ、トロン、ステラ、アバランチなど9つのブロックチェーンで公開される予定であり、チェーンリンクもパイス・ネットワークと並ぶ主要なオラクルパートナーとして名を連ねている。

パイスとチェーンリンクが際立つのは、オラクルとしての役割にある。政府が公開したデータを各ブロックチェーンに広め、保全する仕組みを担う点で共通している。

パイス・ネットワークは分散型オラクルシステムであり、リアルタイムの金融市場データを直接ブロックチェーンに提供する。チェーンリンクと同様に、株価、為替レート、商品価格といったオフチェーンデータをオンチェーン化し、分散型金融(DeFi)アプリケーションで利用可能にするインフラを提供している。

トランプ政権、仮想通貨推進を強化

トランプ政権によるブロックチェーン技術導入は、政府統計への批判が高まる中で進められている。特に米労働統計局(BLS)が発表する雇用統計に対しては強い疑念が向けられてきた。

今月初めには雇用統計の大幅な下方修正が行われ、トランプ氏が「政治的な目的で操作された」と主張。直後にBLSのエリカ・マッカーター局長を解任した。

政権のブロックチェーン施策は、デジタル資産の採用とイノベーションを優先する広範な取り組みの一部となっている。この方針の下、ステーブルコインの規制枠組みであるGENIUS法の成立など、規制の明確化が進んでいる。

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