世界最大級の会計事務・総合コンサルティング企業として知られるプライスウォーターハウスクーパース(通称PwC)の香港およびシンガポール法人が、VeChain(VET)を運営する VeChain Global Technology Holding Limitedと「合弁事業関係」を締結し同社株式を取得したことがわかった。PwC香港が公式サイト上で明かした。
VeChainは主要アルトコインの一つで、IoT、サプライチェーン管理、偽造防止等に活用されるパブリック・ブロックチェーンだ。既に複数の大手ブランドによって運用されるなど、社会的な応用に近いプロジェクトといわれる。最近では取引コードをVENからVETに変更する等してリブランディングを図る一方、メインネットの試験が進んでいる。
PwC香港によると、同社は現在VeChainと共同で同ブロックチェーン上でのサービス展開を検討している。その際、VeChainのトークンであるVETが使われるという。
VETトークンの時価総額は現在約3100億円で、コインマーケットキャップでは現在第15位の仮想通貨だ。昨年まで1トークンにつき0.1ドル以下で取引されていたが、年末年始のアルトコイン相場のさ中10ドル近くまで高騰。その後一時2.4ドル程まで下落したが、現在は持ち直し5ドル以上で売買されている。
今回の動きについて、PwCアジアパシフィックとグレーターチャイナのレイムンド・チャオ会長は「VeChainとより深い関係を築けることを嬉しく思う。VeChainは信頼できる分散型ビジネスエコシステムを構築し、サプライチェーン、食品流通における信頼問題、偽造防止の分野における長年の課題を解決しようとしている。このミッションは、PwCが掲げる世界の重要問題の解決と社会における信頼構築という目標と一致する」とコメントしている。