さて、前回に引き続き、2016年の見通しについて、述べたいと思います。

 

ビットコインに再び注目が集まる

 

2016年は、再びビットコインに注目が集まるでしょう。その大きな理由として3つを挙げます。半減期、規制の施行、ETF、サイドチェーンです。

ビットコインは、マイニング報酬が半減する半減期を来年迎えます。現在の予測では7月の21日ごろ(www.bitcoinblockhalf.com/)。これを境に、マイニング報酬が25ビットコインから、12.5ビットコインに半減します。

 

これをめぐった価格の動きが、来年の前半くらいから起こると思われ、半減期を折り込みはじめて、他のコインでも見られたような大きな上下のある相場が見られると思われます。

また、徐々に各国の規制が出来上がるでしょう。日本においても、来年の通常国会で成立すれば、年の後半から施行され、ビットコインの法律的な位置づけがはっきりするでしょう。いままで二の足を踏んでいた、上場企業や、ファンドといったところも、ビットコインの事業に参入したり、ビットコインそのものを購入することについて、グレーなところがなくなるとなれば、大きく業界が拡大することとなるでしょう。

 

同様に、ビットコインのETFの上場も来年とされています。このETFが上場されれば、機関投資家なども、他のETFと同じように合法的にビットコインをポートフォリオに組み入れることができ、所有を検討する層が飛躍的に広がっていくものとおもいます。

 

最後はサイドチェーン。サイドチェーンは、ビットコインとペッグしたプライベートなチェーンで、ビットコインの価値をそのまま別のチェーンに移動させることができます。これにより、ビットコインのブロックチェーン本体の負荷を下げて、スケーラビリティを確保します。今年に議論されたスケーラビリティの問題に対応する技術的な解決方法が実際に試され、ビットコインの有用性を実証していくことになるでしょう。

 

こうしたファンダメンタルズの継続的な改善は来年もつづき、それにしたがって、多くのひとが、ふたたびビットコインの価値を理解することになると思います(価格上昇をともなって!)

 

IoTに注目が行く

一方で、今年の「ブロックチェーンのブーム」のようなものとしては、IOTブームがくるんではないかと思います。IOTをブロックチェーンで制御するといった実験が始まり、ラズベリーパイベースのビットコインノードや、Ethereumノード、デバイスのマイクロペイメントなど、このあたりで、ホットな話題が爆発するのではと読んでいます。これは個人的な予想なので外れたらすいません。

金融機関のブロックチェーンへの取り組みにおいては、実際に動くものが出てくるかが注目されます。現在のところ銀行の取り組みはプレスリリースはしたものの、何を作るのか、何ができたのか、ということは、秘密にされていますので、外部からはさっぱりわかりません。実際に役立つものが出来るのかどうか、発表を待つことになるでしょう。