米国のクリントン元大統領が1日、リップル社主催のコンフェレンス「スウェル」で講演を行い、規制のあり方について「金の卵を産むガチョウ」を殺さないように気をつけるべきという見解を明かした。テッククランチなど各メディアが報じた。現在時価総額第3位の仮想通貨リップルにとっての一大イベントに大統領経験者が登壇するとあって注目が集まっていた。

自身が大統領在任中に経験した90年代におけるインターネットの商業利用の増加とブロックチェーンを比較してクリントン氏は、聴衆に向けて次のように述べた。

「あなた方のように過渡期を生きる人々にとって大事なのは、すぐに手に入る金銭的な報酬を得ようとするのではなく、物事があまりにもうまく行きすぎていると感じたらなら実際はおそらくそうだろうという感覚を持つことだ。近代社会において、あなた方はそれを決める方法を持たなければならず、金の卵を生んだガチョウを殺さないようにヘッジする必要がある。つまり、規制などの枠組みについて賢く考えなければならない」

そして「利益を上げれば上げるほど、慎重になろう」と呼びかけた。

クリントン氏は、1時間ほどの講演の中で、銃規制やオスロ条約など他のトピックにも触れた他、犯罪行為やテロリストに悪用されないことも全ての新しい技術の課題になるとも付け加えた。