「資産1兆円の男」スティーブ・コーエンのヘッジファンド運営会社ポイント72アセット・マネジメントを去年12月に去ったトラヴィス・クリン氏が、来月に独自の仮想通貨ファンドを立ち上げることが明らかになった。ブルームバーグが21日に報じた。去年12月の最高値から相場は下がっているのにもかかわらず、クリン氏の計画に変更はないようだ。
新たなファンドの名前は「イキガイ(Ikigai)」。ロサンゼルスに拠点を持ち、10月1日にから運用を開始する。11月1日には1500万ドルの資金調達し、来年半ば頃までにトークンのポートフォリオを1億ドル、ベンチャーファンドを3300万ドルに引き上げる計画だという。最低投資額は25万ドル。手数料は2%の他にカストディ(資産管理)のコストがかかるそうだ。
クリン氏は「仮想通貨は数兆ドルの資産クラスになる」と自信を見せているという。
「我々の生活の一部になるだろう。まだ初期の段階だが、技術の発展が加速するとみている」
仮想通貨ヘッジファンドをめぐっては、今年は受難の年になりそうだというレポートも出ていた。4月にブルームバーグは関係者の話として「今後8ヶ月の間に10%のヘッジファンドが閉鎖するかもしれない」と伝えていた。