スイスの仮想通貨企業シグナム(Sygnum)は3月20日、スイスフラン(CHF)と連動したステーブルコインを発表した。このデジタル版スイスフラン(DCHF)トークンは、スイスフランと1対1で裏付けされている。スイスインフォが報じた

DCHFは、スイス証券取引所(SIX)グループの公開予定のデジタル資産取引プラットフォーム「SIXデジタル取引所(SDX)」からのサポートの対象として検討されているという。シグナムは、SDXの企業コンソーシアムのメンバーの1社だ。

シグナムが発行したDCHは、法人顧客をターゲットとしている。デジタル版スイスフランによって、素早く摩擦がない決済だと強調している。

シグナムのトークン化責任者のマルクス・ハートマン氏は、DCHFトークンは、配当金の支払といったスマートコントラクトに基づく決済にも使用できると述べている

また、シグナムの共同創設者のマティアス・インバッハ氏は、「デジタル資産経済の発展の重要な中核」になる、「信頼できるステーブルコイン」だと説明している。DCHFは、著しい運用効率と新たな事業モデルの開発を促すと強調している。

シグナムは、2019年8月にスイス金融市場監督局(FINMA)から「デジタル資産銀行」のライセンスを取得している。今回、スイスで承認された銀行で初めてステーブルコインを発行するとしている。

スイスフランの他、ユーロ、シンガポールドル、米ドルの入金も受け付けており、インターネット銀行ポータルを通じてDCHFへの変換も可能だという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン