決済大手ペイパルのダン・シュルマンCEOは、4日に開かれた同社の第4四半期決算で、仮想通貨対応をさらに強化していく準備ができていると明らかにした。2021年にはVenmoと一部の海外市場に仮想通貨対応を拡大していくという。同社の仮想通貨対応は現在、米国に限定されている。

シュルマンCEOは、「当社の仮想通貨取引開始以来、予想以上の反応があった。(中略)プラットフォーム上で取引された仮想通貨の量は予想を大きく超えている」と話した。

シュルマンCEOによると、今年第1四半期後半には「2900万の加盟店で買い物をする際の資金源として利用できるようにする」とし、2021年には「仮想通貨、ブロックチェーン、デジタル通貨に関するロードマップ」を用意するという。さらに現在、規制当局や中央銀行と協力し、現金後の世界を形成するために協議を進めていると強調した。

「我々は仮想通貨やブロックチェーン、デジタル通貨に大規模に投資している」

決算報告によると、ペイパルの全体の口座数は前年同期比24%増の3億7700万、支払い処理総額は同39%増の2770億ドルだった。また214億5000万ドルの利益を計上した。

決算報告では「デジタル通貨」を同社の重点分野に位置付けた。2021年には「仮想通貨の購入や保有、売却」を「Venmoと一部の海外市場」に拡大する。仮想通貨を購入したユーザーは通常のペイパルユーザーよりも2倍の頻度でログインするなど、よりアクティブなユーザーとなっているという。

ペイパルでは2020年11月、米国ユーザー限定で同社アプリを通じて仮想通貨を購入できるようになった。取引額は週に20000ドルに制限されているが、今年1月11日には取引高が2億4200万ドルになるなど、順調に拡大し続けている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン