ペイパルの新しいステーブルコイン「ペイパルUSD(PYUSD)」が発表されてから1日もしないうちに、既にオポチュニストや詐欺師たちが自分たちの偽トークンでこの盛り上がりを利用しようと試みている。
Dex Screenerのデータによれば、発表から16時間以内に「PYUSD」というティッカーを掲げる新たなトークンペアが約30組現れたという。
これらの偽トークンはバイナンススマートチェーン、イーサリアム、コインベースの新たなレイヤー2ネットワークのBaseなど、さまざまなチェーンで発行されている。
ペイパルは明確に述べているが、ペイパルUSDは認証済みのペイパルと互換性のあるウォレット間でのみ送信できるため、ユニスワップや他の分散型取引所に同じティッカーでリストされているトークンが本物である可能性は極めて低い。

最大の偽PYUSDトークンはイーサリアムで発行され、ペイパルがステーブルコインのローンチを発表した直後から取引量が260万ドルに達している。最初の8時間で3万%急騰したものの、その後、最高値から66%超下落した。
もう1つのトークンはペイパルのステーブルコインのティッカーに似るように、「ペペイールドユニボットサトシドージ(PYUSD)」と少々ユーモラスな名前を採用した。この偽トークンは過去4時間で3000%超上昇している。

リストに掲載されている偽PYUSDトークンの多くは、「ハニーポット」(投資家がトークンを購入した後、売却できないもの)である可能性が高いとみられている。
投資家がスマートコントラクトの監査を自身で行う能力がなければ、トークンを売却しようとするまで、ハニーポットであることには気付かない場合がほとんどだ。
詐欺師たちは新しいトレンドやブームを利用するため、新しいメームコインを次々と発行している。
8月3日には、常温常圧の超電導素材が話題となった際には、「LK-99」トークンが登場している。その一週間前の7月27日には、ディジェンが50以上のUFOテーマのメームコインを作り上げた。これは、アメリカ議会が公聴会を開催し、内部告発者がアメリカ政府が地球へのエイリアン訪問を隠蔽していると非難した直後のことだった。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン