世界的な決済サービスプロバイダーであるペイパルのビットコイン(BTC)取引高は、BTCが6万7000ドルの史上最高値に向かって上昇すると軌を一にして、10月20日に1億4560万ドルに達した。

最近の取引高の急上昇は、5月19日にビットコイン価格が約4万3500ドルから3万ドルまで急落して以来で最高となった。この時、BTC取引高は3億400万ドルを記録し、10月20日に記録された量の2倍以上だった。

Bitcoin PayPal volumes. Source: ByBt.com

それにも関わらず、どちらの場合もビットコインの価格上昇中の購入増加によるものなのか、新たな高値付近での売却によるものなのかは不明だ。理由が何であれ、ペイパルの数値は10月20日に取引活動の増加を反映している。グーグルでも「ビットコイン」に対する関心が急増していることがわかる。

Bitcoin interest on internet peaked on Wednesday. Source: Google Trends

特にペイパルを利用すると、ユーザーはわずか1ドルでビットコインへの投資を開始することができる。その結果、ペイパルは個人投資家にとって十分なプラットフォームとして浮上した。この動きは、業界からは仮想通貨普及のきっかけになるとみなされている。

興味深いことに、ペイパルが仮想通貨に参入して以来、少なくとも1ドル相当のBTCを保有するアドレスの総数は2020年11月20日の2683万から記事執筆時には3389万にまで増加している。

BTC addresses with balance greater than $1. Source: CoinMetrics, Messari 

ペイパルには世界中で約3億9200万人のアクティブユーザーがいるが、その仮想通貨サービスを利用できるのは米国と英国のみだ。一方、ペイパルは分散型金融(DeFi)セクターへの参入も視野に入れており、ビットコインセクター以外への拡大も示唆している。