現在の価格で5億8700万ドル(約824億円)相当の3億8600万以上のオプティミズム(OP)トークンが、初期出資者や投資家のためのベスティング期間が5月31日に終了する予定だ。これにより大量のOPトークン解放され、価格が下落するのではないかとの懸念が高まっている。

5月31日のOPトークン解除は、今年最大規模のロック解除イベントの1つだ。現在の総循環供給量がわずか3億3500万OPトークンにすぎないため、この解除により循環供給量が100%以上増加する可能性がある。

リサーチ企業Unlock Calendarの分析によれば、ロック解除がネイティブOPトークンの大きな売り圧力を生み出す可能性があり、それは大部分が初期投資家が大きなリターンを得ることによるものだ

オプティミズムjの最大のシード投資家には、仮想通貨ベンチャーキャピタル企業であるパラダイム、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)、IDEOコラボ・ベンチャーズが含まれる。CryptoRankからのデータによると、シードラウンドに参加した投資企業であるパラダイムとIDEOの初期投資額は、現在1万%上昇している

しかし、全体としてみると、ベンチャーキャピタル企業の平均買い入れ価格はおよそ0.24ドルとなっており、これは現在これらの企業が合計で529%の利益を得ていることを意味する。

トークン解除は、初期投資家や主要な開発寄与者に割り当てられたトークンが、指定された期間凍結された後に「解放」されるイベントだ。仮想通貨プロジェクトは通常、流動性が低い期間中に大規模な資産売却を避けるために、トークンが「ロックアップ」されるようにする。

オプティミズムは、イーサリアム・ネットワーク上の取引や活動をより高速、低コスト、効率的にすることを目指すレイヤー2スケーリングソリューションだ。OPトークンはオプティミズム・ネットワークのガバナンストークンだ。

昨年6月1日、オプティミズムは初めてのエアドロップを行い、ネットワークの初期ユーザーと関連する約25万のアドレスにOPトークンを配布した。2023年2月9日には、2度目の大規模なエアドロップが行われ、30万7000のユニークアドレスに1100万以上のOPトークンが配布された

Optimism (OP) token price action over the past 30 days. Source: CoinGecko

エアドロップが取引活動の短期的なスパイクを引き起こしたものの、OPトークンの価格は過去数ヶ月間全般的に下落トレンドにあった。また解除イベントを前にして短期的に大きな打撃を受け、現在1.51ドルで取引されており、過去24時間で8.5%下落している。

CoinGeckoからのデータによれば、OPトークンは今年2月24日に記録した最高値3.54ドルから53%下落している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン