仮想通貨レンディングサービスのHodlnautが破産手続きを脱却するための投資家を見つけた模様だ。ブルームバーグの報道によると、OPNX取引所がHodlnautの75%を取得する提案を行った。
この取引により、HodlnautにはFLEXトークンで約3千万ドルの資金が供給され、債権者への支払いや未払い請求の一部をカバーする予定だ。コインマーケットキャップによると、執筆時点でFLEXは1トークン7.16ドルで取引されている。Hodlnautの再建はシンガポールの裁判所の監督の下で行われている。
債権者の承認を受ければ、資本の注入後、OPNXはHodlnautの75%を所有することになる。債権者は、FLEXや他のトークンで請求額の30%、または利用可能な企業資産プールの最大95%の按分支払いを受け取ることになる。
OPNXのレスリー・ラムCEOはブルームバーグにメールで、「Hodlnautプラットフォームには多くの潜在的価値があり、彼らとの更なる協力を楽しみにしている」と伝えている。

FLEXトークンは仮想通貨取引所コインフレックス(CoinFLEX)のネイティブトークンであり、マーク・ラム氏とスドゥ・アルムガム氏によって設立された。この二人も新しい仮想通貨請求取引のマーケットプレイスであるOPNXの共同設立者だ。このプラットフォームもFLEXトークンによって動かされている。OPNXのその他の共同設立者には、破産したヘッジファンドであるスリー・アローズ・キャピタル(3AC)の創業者でもあるスー・チュー氏とカイル・ディビス氏がいる。チュー氏とディビス氏は、米国の長引く破産手続きに関連して債権者から追及を受けている。
債権者がこの取引を受け入れるかどうかは不明だ。今年4月、Hodlnautの債権者の大半は会社の清算を望んでいると表明していた。暫定裁判管理人(IJM)からの書簡によると、約2億2830万シンガポールドル(約241億円)の請求を持つ債権者の約55.38%が、再構築よりも清算を支持する意向を示していたという。その時点で、新しい資本供給源は見つかっていなかったとのことだ。
2022年8月、Hodlnautは流動性危機の結果、引き出しを停止した。その後、シンガポール法の下で司法管理下に置かれ、法的行動から一時的に保護されていた。「私たちは、現在の資産価格が低い中でBTC、ETH、WBTCなどのユーザーの仮想通貨を売却することを要求される資産の強制的な清算を避けることを目指している」と、当時語っていた。