オープンドア・テクノロジーズ(ティッカー:OPEN)の株価は、レディットの「WallStreetBets」コミュニティで今季のミーム株と見なされたことを受け、直近5営業日で170%超急騰した。

このオンライン不動産マーケットプレイスの株は、過去1カ月にわたり、WallStreetBetsで注目を集めたことで投機的な関心と取引量が急増した。

以前は低位株だったオープンドアの株価は、過去30日間で500%超上昇し、執筆時点では3.11ドルで取引されている。

この関心の高まりは、日次の取引量が長期平均の5倍以上に達するという劇的な増加によって裏付けられている(ヤフーファイナンスのデータによる)。

ファクトセットのデータを引用したCNBCによると、月曜日だけで約19億株のオープンドア株が取引された。

Opendoor’s parabolic rally to a $2.3 billion market cap. Source: Yahoo Finance

1,900万人以上のメンバーを抱えるWallStreetBetsサブレディットは、高リスクの取引戦略を推奨することで知られており、特に空売り残高の大きい銘柄に対して強いコミュニティ支援を集め、ショートスクイーズを狙う動きが見られる。

ミーム株ブームは新型コロナウイルスのパンデミック中に最高潮を迎えた。記録的な給付金によって個人投資家の取引が活発化し、WallStreetBetsなどを通じて、ゲームストップ(GME)やAMCエンターテインメント(AMC)といった銘柄が業績とは無関係に爆発的な上昇を見せた。


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Several threads about Opendoor have appeared on WallStreetBets recently. Source: r/WallStreetBets

ゲームストップの急騰は、同社が破産を回避するのに大きく貢献した。

その後、GMEはビットコイン(BTC)の大口保有企業に転じ、数十億ドルを投じてデジタル資産に投資した。ビットコイントレジャリーズによると、現在の保有量は4,710BTCで、公開企業としては17番目に多い。

とはいえ、オープンドアの財務状況は、WallStreetBetsなどで取り上げられる他のミーム株と比較すると、相対的に安定した基盤があるように見える。

第1四半期の売上高は12億ドルで、前年同期比では2%減少したが、前四半期比では6%の増加となった。特筆すべき点として、オープンドアは9,900万ドルの粗利益を計上している。

ミーム株・仮想通貨・S&P500がそろって上昇

ミーム株ブームの再燃は、米国株市場の記録的な回復と、仮想通貨市場が初めて時価総額4兆ドルを突破したタイミングと重なっている。年初の不安定な展開を経て、投資家の楽観が復活したことが背景にある。

アナリストらは、こうした上昇は、経済見通しへの信頼回復、インフレ鈍化、今秋の利下げ期待、堅調な企業業績(関税リスクが高まる中でも)などが支えとなっていると指摘する。

一方、ビットコインの上昇は、仮想通貨取引所BTSEのCOOであるジェフ・メイ氏によれば、「長期的に価値が上がる」という見方を持つ機関投資家によって支えられているという。

株式市場と仮想通貨市場は、世界のM2マネーサプライ(広義の通貨供給量)と密接に連動している様子も見られる。この相関関係はパンデミック時に注目を集めており、ビットコインは通常、世界的な流動性の変化に3~6カ月の遅れで追随するとされている。

Bitcoin’s price is tracking closely with the breakout in the global M2 money supply. Source: Cointelegraph

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