米国の半導体製造大手エヌビディアは、18年2~4月期の仮想通貨関連での画像処理半導体(GPU)の売上高が2億8900万ドルとなったことが明らかになった。ブルームバーグが10日に報じた。
エヌビディアが仮想通貨マイニング関連での売上高を明らかにしたのは初めてという。サスケハナのアナリスト、クリストファー・ロナルド氏は、エヌビディアの第1四半期のマイニング向け売上高は約2億ドルと予想していた。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは、仮想通貨マイニングでのGPU需要が増加したことで予想を大きく上回ったと説明した。「仮想通貨マイナーはこの四半期で多くのGPUを購入してくれた。それにより価格も上昇した」とフアン氏は述べ、価格上昇を受け、ゲームなどのほかの消費者が最新のGeForceグラフィックカードシリーズを購入することを妨げていると付け加えた。
エヌビディア全体の第1四半期の売上高は32億ドルにのぼり、マイニング関連の売上高は全体の約9%を占める。仮想通貨のマイニング用チップは、OEM(他社ブランドによる製造)の売上高の76%を占め、前四半期から115%上昇している。
エヌビディアは決算発表で、仮想通貨関連での売上高は第2四半期では3分の2に減少するとみている。マイニングによる収益は、仮想通貨市場が調整局面に入ったことで今年初めから減少傾向にある。しかし、ハッシュレートは引き続き増加し続けており、マイニングプールは世界的に拡大し続けている。
エヌビディアの競合であるAMDは4月、仮想通貨とブロックチェーン関連の売上高が全体の10%に達したと発表している。AMDのリサ・スーCEOは、ブロックチェーン技術の可能性に言及したが、それが主要な成長要因ではないと強調した。
私たちは、実際の利用者が私たちの製品の使い方について非常に良いアイデアを持っていると感じている。これは素晴らしい成長要因だが、支配的なものではない