ナスダック上場のアイリス・エナジーは、1000万ドルで最先端の「Nvidia H100 GPU」を248台購入した。これにより、ビットコインのマイニング事業に加えて、生成型の人工知能(AI)の機能を強化する狙いがある。
アイリス・エナジーは今後数ヶ月間で248台のGPUを導入し、クラウドコンピューティングのビジネス機会に応えるためにハードウェアを展開する計画だ。
アイリス・エナジーの共同創設者兼共同CEOのダニエル・ロバーツ氏は、既存のデータセンターを活用して生成型AIのコンピューティング需要に対応することを検討していると語った。「持続可能なコンピューティングの需要が消えることはないと考えており、ビットコインのマイニングのためのASICや、生成型AI向けのGPUで、広範な業界の成長をキャプチャすることができると感じている」とロバーツ氏は述べている。
アイリス・エナジーは、風力、太陽光、水力などの再生可能エネルギーが豊富な地域で事業を展開しており、そのモジュラー型データセンターは、低コストの余剰再生可能エネルギーに近い場所に設置され、ビットコインのために収益化されている。同社のウェブサイトによれば、カナダのブリティッシュコロンビア州のカナルフラッツ、マッケンジー、プリンスジョージ、テキサス州のチルドレスサイトなど、4つの主要なデータセンターマイニング施設を持っている。
再生可能エネルギーによるビットコインマイニング事業は引き続き投資を引き付けており、ジェネシスデジタルアセットリミテッドは2023年8月にスウェーデンに新しいデータセンターを開設し、近くの水力発電所から豊富な電力を利用する予定だ。
一方、ブロックストリームは最近、2024年のビットコインの次の半減期イベントに先立って、BTCマイニングハードウェアを購入、保管、販売するために最大5000万ドルを調達する意向を公表した。
GPUハードウェアメーカーのNvidiaも、AIを活用したツールやAIコンピューティングの台頭から大きな利益を得ており、2023年5月には時価総額が1兆ドルを超えた。Nvidiaは最近、次世代GH200グレースホッパースーパーチップを公開し、大規模言語モデル、レコメンだーシステム、ベクトルデータベースなど、複雑な生成型AIワークロードを処理できるとアピールしている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン