昨日から上昇を続けているビットコイン相場。28日からの上昇が29日かけても継続し、早朝には一時49万円台半ばをつけ、その後下落したものの46万円台半ばで反発し、18時半現在では再び49万円台半ばを試す動きをしている

(引用元:Tradingview BTC/JPY,1時間足,bitFlyer)

フィボナッチエクスパンションで次の節目を探る

(引用元:Tradingview BTC/JPY,4時間足,bitFlyer)

25日に39万円台をつけ、そこから反転し上昇を続けているビットコイン相場。この上昇トレンドの節目を、フィボナッチエクスパンションを用いて探る。

フィボナッチエクスパンションとは、上昇or下降トレンドが確認できる相場において、次のターゲットを予測するテクニカル分析。エクスパンションは英語で拡大・拡張を意味し、フィボナッチ数列を用いて、価格の到達点を予測する。ある上昇トレンドを見せる相場で、フィボナッチリトレースメントで、相場の押し(一時的な下落)の幅を観測後、その上昇がどこに到達するかをフィボナッチエクスパンションで分析する。フィボナッチリトレースメントで用いた変動幅(高値ー安値)を、押しの底を起点とする地点にスライドさせる。その時の変動幅100%地点が、到達する価格であると予想できる。このようにフィボナッチエクスパンションはフィボナッチリトレースメントを応用した分析であると言える。

上記のチャートは4時間足のチャートだ。27日の安値を基準にフィボナッチエクスパンションを描くと、49万7000円台、50万7000円がそれぞれ節目となってくる事が分かる。まずは目先の49万7000円ラインを超え、次の節目である50万7000円台を目指す動きができるかが次の一つの節目だ

株式市場のリスクオンムードがやや影響か

日本時間29日早朝に引けたNYダウは617ドルの上昇を見せ、本日の東京市場でも日経平均が一時200円高するなどのリスクオンムードがマーケットに広がっており、今朝のビットコイン上昇も株式市場からやや影響を受けているとの指摘がある。

このリスクオンムードの要因となったのはFRBパウエル議長の発言で、関係者の中では「パウエル・プット」と呼ばれている。

パウエル議長は28日、米金利について「中立金利に近づきつつある」との旨を発言し、利上げの打ち止めが近いと市場関係者は捉えた事から米株式市場はリスクオンムードに包まれた。

仮想通貨と一般のマーケットの相関性については未だそこまでの結びつきが無いと認識されているところだが、ビットコインの急激な価格上昇は株式市場のバリュエーションバブルとは無縁では無いはずだ。

歴史的に類を見ない強力な金融緩和環境下で仮想通貨市場は育ってきた背景があり、FRBのバランスシート縮小開始時期とビットコインバブルの崩壊は数ヶ月の差はあれど、時期が重なる。

今後もFRBの政策や要人の発言などは、仮想通貨市場も少なからず影響があると考えるべきだ。

FRBとは、The Federal Reserve Boardの略。日本では連邦準備理事会と訳される。アメリカのFRS(連邦準備制度)の最高意思決定機関に該当し、日本で言う日本銀行、EUで言う欧州中央銀行に相当する機関。アメリカ主要都市計12都市に位置する地区連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)を監視する独立した民間企業であり、アメリカ首都ワシントンD.C.に位置する。ドルの発行権を持ち、アメリカ経済だけでなく世界経済に対して、多大な影響力を持つ金融政策を行うことができ、FRBの動向は常に注目されている。

利上げとは、中央銀行が政策金利を引き上げること。主に先進国で、利上げは過度な経済活動を抑制する目的で行われる。利上げにより、企業は銀行からの融資が割高になるため、設備投資を抑え、個人も過度な消費を控えるようになる。結果として、景気に歯止めをかけることができる。とりわけ、FRB(米国の中央銀行)が行う利上げは世界経済へ大きな影響力をもっており、FRBの動向は常に注目を集めている。

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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日