米ネバダ州で1000件近い婚姻証明書がブロックチェーン上で発行されているとAP通信が7日に報じた。まだ実験段階ではあるものの、「結婚」という人生の一大イベントにおけるブロックチェーン技術がどのような役割を果たすか注目だ。

記事によると、ネバダ州内の2つの群においては既に婚姻証明書の発行の際にブロックチェーン技術を活用し実証実験を行っている。結果、イーサリアム上のブロックチェーン技術を用いたスマートコントラクトのシステムにより、昨年4月から現在までに、ネバダ州の内外からの婚姻証明書が約950件発行されたそうだ。証明書は夫婦の所有するコンピューターやスマートフォンに24時間以内に送信される。通常の書類の送付の場合では10日ほどかかることを考えると格段にスピーディな処理が行われるという訳だ。

しかしながら、地方のオフィスによっては、新しいフォーマットを自動的に受け入れるかどうかの反応はまちまち。「自分はeメールは使わないからいらない」という人もいるそうだ。

ネバダ州は、仮想通貨とブロックチェーン熱が高いことでも知られる。2017年には、ネバダ州はブロックチェーン取引からの税控除を謳った法案を認可した初めての州になった。また、去年4月にはで2017年のホリデーシーズンを通し、最もオンラインで購入されたのは、レジャー・ナノの仮想通貨ハードウェアウォレットだったことが明らかになった

スマートコントラクトとは、契約を自動的(スマート)に履行する技術。ブロックチェーン技術の透明性と改ざんできないといった特徴を応用し、あらかじめ定義づけられた契約条件を満たした場合のみ、その契約が自動的に履行されるといったプログラムを遂行する技術。これにより従来のように第三者機関をとおしたり、煩雑な手続きを行うなどの契約にかかるコストを大幅に削減できることが期待されている。仮想通貨ではイーサリアムがこの技術を実装していることで有名。

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