中国拠点のブロックチェーンプラットフォーム「ネオ(Neo)」が、独自コンセンサスアルゴリズムの最新版として、「dBFT 2.0(デリゲーテッド・ビザンチン・フォールト・トレランス 2.0)」をメインネットに実装した。「トランザクション(取引)の不可逆性を保証し、二重支出を防げるようになっている上、ユーザーは1回の確認(15秒)待つだけで済む。金融用途に非常に適している」という。仮想通貨系ニュースサイト、コインスピーカーが6月4日に報じた

dBFT 2.0は、トランザクションのファイナリティ(取引・決済完了の確定)を即時に提供することをうたっており、障害が発生したノードをネットワークに再統合するための新しい手順が含まれている。また、ノードの割り当てを新しいブロックに強制するステップを含めることで、ブロックチェーンを分岐させないための「コミットフェーズ」を備えているという。

このコミット段階により、ネオおよびdBFTは、仮想通貨ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)と異なるといわれている。例えば、BTCのコンセンサスアルゴリズム「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」では、マイニングを行う者が新たなブロックを作り競争できる仕組みとなってる。

また(現状の)ETHでは、新たに作成したブロックの検証にPoWを利用している。ネオによると、これは、ブロックチェーンの分岐とトランザクションの逆転(取引完了後の決済取り消しなど)を招く可能性があるという。

ネオ創設者、また初のdBFT作成者エリック・チャン氏は、新しいトランザクションのファイナリティが、ユーザーにどのような利益をもたらすかコメントした。

「今回の改善により、dBFTはより厳密な最終決定権を獲得するだろう。トランザクション(取引)の不可逆性を保証し、二重支出を防げるようになっている上、ユーザーは1回の確認(15秒)待つだけで済む。dBFT 2.0は、金融用途に非常に適している。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版