仮想通貨業界関係者は、米国の政府機関が新型コロナウィルス(COVID-19)による様々な防止策(都市封鎖や企業の事業停止)を解除することになれば、ビットコイン(BTC)価格にプラスの影響があるとみている。
「紙幣を大量に発行することで(米国の場合なら数兆ドル)、世界経済が回復し、オンラインに戻れば、ビットコインはおそらくこれまでにないほど強気になるだろう」と、仮想通貨企業メタルペイのマーシャル・ヘイナーCEOは、コインテレグラフに語った。
「強固な基盤があり、実用性の高いアルトコインの市場は、新たな高みに達する可能性があるだろう。メタルペイやフェイスブックといった大規模な暗号化バンキングプラットフォームが、米財務省の支援するデジタルドルの出現とともに登場するようになるだろう」
経済再開に向けて動きだす
コロナウィルスの蔓延を食い止めるため、過去数週間にわたって多くの企業が事業を停止し、世界中で人々が家にとどまっている。米国が経済再開に向けた方針を打ち出したことで、他国もそれぞれ戦略を立てようとしている。
3月のパンデミックの中、株式市場は下落し、ビットコインの価格も暴落した。米国は、経済的な危機に対応するため、数兆ドルのマネー供給を行った。直近の数週間は、株式市場がやや回復の兆しを見せており、ビットコインも価格を回復させている。
『噂で買って、ニュースで売る』となるか
仮想通貨トレーダーのNebraskanGoonerは、米国が経済を再開すれば、ビットコインが上昇する可能性があると語った。同氏はまた、「一般的な想定では、価格は上昇する可能性が高い」と述べている。
「物事は通常に戻り始め、人々は伝統的な市場と仮想通貨市場にお金が戻ってくる可能性が高い」
NebraskanGoonerは、そのような上昇の持続可能性には疑問を呈しており、価格チャートのテクニカル分析に目を向けるべきとも付け加えている。
「経済が再開するという観測が出てくれば、『噂で買って、ニュースで売る』という現象を見ることになるだろう」と述べ、イベント前のハイプ(大騒ぎ)によって資産価格が押し上げられ、イベント後に価格が急落する可能性を指摘している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン