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Sam Bourgi
執筆者:Sam Bourgiスタッフライター
Robert Lakin
校閲:Robert Lakinスタッフ編集者

ムーンペイ、「エージェント」機能をローンチ | AIシステムにウォレットとオンチェーンの資金決済能力を提供

ムーンペイ、「エージェント」機能をローンチ | AIシステムにウォレットとオンチェーンの資金決済能力を提供
ニュース

仮想通貨決済およびステーブルコイン・インフラ企業であるムーンペイ(MoonPay)は、人工知能(AI)システムがブロックチェーンベースの金融ネットワークに直接アクセスできるようにする新しいソフトウェア・レイヤーを導入した。この開発により、AIエージェントは人間の仲介に頼ることなく、自律的にデジタル資産を保有・移動させることが可能になる。

「ムーンペイ・エージェント(MoonPay Agents)」と呼ばれるこの製品は、ノンカストディアル(自己管理型)ツールである。一度資金が提供されれば、AIエージェント(自律型AI)がウォレットを作成し、デジタル資産を保持し、人間の介入なしにオンチェーン取引を実行できる。

このローンチは、自律型AIシステムと暗号資産インフラを統合しようとする広範な動きを反映しており、アルゴリズムが分散型金融(DeFi)プロトコルや他のブロックチェーン・アプリケーションと直接対話することを可能にする。

ムーンペイの創設者兼CEOであるアイヴァン・ソト=ライト氏は、本製品を「パーミッションレス(自由参加型)かつノンカストディアル」であると説明し、次のように述べた。

「AIエージェントは推論はできるが、資本インフラがなければ経済的に行動することはできない」
Source: MoonPay

現在、ほとんどのAIシステムはデータの分析や推奨事項の生成に限定されており、実際の取引実行は人間が担っている。ムーンペイは、AIエージェントとプログラム可能なウォレットを組み合わせることでこのギャップを埋め、自動化された取引や決済を可能にしようとしている。

この動きは、ステーブルコイン・インフラやブロックチェーン決済に対する伝統的な金融機関の関心が高まっている時期と重なる。ブルームバーグの報道によると、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であるインターコンチネンタル取引所(ICE)は、ムーンペイへの出資の可能性について初期段階の協議を行っている。ムーンペイは、50億ドルの評価額での資金調達を目指しているとされる。

自律型AI:2,360億ドル規模の潜在的市場

AIエージェントのグローバル市場はまだ黎明期にあるが、急速な成長を予測する声もある。

世界経済フォーラム(WEF)の調査によると、同セクターは2034年までに2,360億ドル規模に達する可能性がある。これは、AIを活用したショッピング・ツールなどの「エージェンティック・コマース(自律型コマース)」の台頭が一因だ。

企業による導入も進んでいる。最近のマッキンゼーの調査では、企業の約4分の1が「AIエージェントの使用を拡大している」と回答した。

The use of agentic AI within organizations is growing. Source: McKinsey

仮想通貨業界にとって、このトレンドは特に重要だ。AIエージェントが経済的な意思決定を増やすにつれ、その裏付けとなる取引にはデジタル決済レールが必要になる可能性が高い。業界関係者は、特に国境を越えた取引やプログラム可能な取引において、ステーブルコインとブロックチェーン・ネットワークが主要な役割を果たすと考えている。

このトレンドは、AIエージェントへの検証可能なオンチェーン・アイデンティティの付与を目指すイーサリアムのERC-8004や、インターネット上で自動化されたステーブルコイン決済を可能にするために設計されたコインベースのx402といった、新しい標準規格を指摘したコインゲッコーのAIエージェント決済インフラに関するリポートでも最近強調された。

一部の仮想通貨企業はすでにそのビジョンを構築している。Crypto.comの共同創設者兼CEOであるクリス・マルザレク氏は最近、ユーザーに代わって財務アクションを含むタスクを実行できる自律型エージェントの導入を計画しているAIプラットフォーム「ai.com」を発表した。

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