仮想通貨投資ファンドのギャラクシー・デジタル創業者であるマイク・ノボグラッツ氏が、20年後にはビットコインは金の時価総額を簡単に超えるだろうと発言した。金の時価総額は約7兆5000億ドル(825兆円)であるため、単純計算したらビットコインは35万ドル以上に到達することになる。

同じく仮想通貨ファンドを運営するアンソニー・ポンプリアーノ氏のインタビューに答えたノボグラッツ氏は、安全資産である金の代替手段としてビットコインに注目。法定通貨への信用がなくなる時の受け皿としてビットコインの重要性が高まるという考えだ。使いやすさや手に入れやすさの観点からビットコインの方に優位性があるとみている。

例えばノボグラッツ氏によると、20年前に誕生したユーロは暴落するという意見がある。今は様々な利害関係の中で維持しているものの、「ウォール街の半分がユーロは終わる運命にある」と考えているそうだ。

その上でノボグラッツ氏は、ビットコインは金の時価総額である7兆5000億ドルを超えるだろうという予想した。

「来年や再来年単位ではビットコインはそこまで行かないだろう。しかし、20年以上経てば、どうだろうか?余裕だよ。(中略)だから、ポートフォリオの一部にするのはかなりスマートな選択だと思うよ」

仮にノボグラッツ氏の予想する金の時価総額越えが、今から21年後、ビットコイン2100万枚がすべて採掘される2040年頃に起きたとしたら、7.5兆÷2100万でビットコインの価格は約35万7000ドル(約3900万円)に到達することになる。

また、ゴールドマン・サックス出身であるノボグラッツ氏は、ゴールドマン・サックスも仮想通貨業界への進出を虎視眈々と狙っていると述べた。

「例えばゴールドマンはセキュリティー・トークン周りで動き出しているのを知っているよ。まだ何も出していないが、準備は整ってきており、色々な疑問について検討している。例えば、どこに保存するか?自身でカストディを構築しなければならないか?誰かのカストディ を使えるのか?とかね」

ビットコイン強気派で知られるノボグラッツ氏。昨年11月にビットコインを始め仮想通貨相場が崩壊した要因について、「はじけたのは個人投資家によるバブル」と指摘し、マイナスが続くのはあくまで機関投資家が本格的に参入するまでの間という強気な見方を示していた