イーサリアム開発企業コンセンシスが23日に公開したプライバシーポリシー規約の改訂版によると、同社が開発するウォレットのメタマスクはオンチェーン取引時にユーザーのIPアドレスとイーサリアムウォレットアドレスを収集するようになるという。

ただし、ユーザーのデータ収集はメタマスクのデフォルトのリモートプロシージャコール(RPC)アプリケーションであるInfuraを使用する場合のみ適用されると説明している。これはつまり、自身のイーサリアムノードやサードパーティのRPCプロバイダをメタマスクで使用している場合は、新たに更新されたコンセンシスのプライバシーポリシーの適用を受けない。代わりに、他のRPCプロバイダーの規約が適用される。

コンセンシスによると、この方法で収集された情報は、関連会社、ビジネス取引、本人確認およびアンチ・マネーロンダリングの要件に従うために開示される可能性があるという。メタマスクは現在、市場で最も人気のあるセルフカストディウォレットの1つで、月間アクティブユーザーは2100万人以上。

今回の改訂について、仮想通貨コミュニティ内の反応は、ほとんどが否定的なものだった。Cinneamhain Venturesのパートナーであるアダム・コクラン氏は、次のように述べている。

「消費者のプライバシー、特に金融データに関しては、匿名である権利ほど重要なものはない。メタマスクは長い間、素晴らしい無料サービスを提供してきたが、IPを記録し、それを取引と結びつけるという彼らの決断は受け入れがたいものだ」